神秘なる世界【wrwrd!】 (ページ28)

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第二章　第9話　拒否権ページ28

俺は賛成派だからフィス、反対派全員を賛成派にしろ!!」

...

『はい!?』

「期限は二週間、それまでだ。」
二!?不可能では...？
「というわけで会議はこれで解散。各自任務に戻ってくれ。」
幹部様達が、
「はー、グルッペンがまた始めやがった。」
「こりゃもう仕方ねえな。エミさん、最低限の事やるぞ。」
と話されながら部屋から出ていく。

残ったのは総統様とトントン様。それと私...
少しの沈黙の後、バリトンボイスが会議室に響く。
「A。幹部なれば全員呼び捨て。保護になったとしてもさん付け、様からさんへあたりには、皆と交流を深めとくのが良いだろう。」
『は、はい。』
それ、今言います!?さっき皆様と私、実質ギスギスしてましたけど。
そう考えながら歩き始め、扉に手をかけるとトントン様が、
「あっでもAさん、グルさんはこー言ってるけど、あいつなりの総統命令や。何があってもAさんを幹部にするつもりやろうな。」
『はい!?』
「おいおいトン氏、それを言ったらおしまいだろ？まあ、その通りだがな！」
『では元々幹部様達に拒否権が無いのでは...』
本当にこの国は大丈夫なのだろうか、
「そこは大丈夫やで、こいつが好奇心を表にするのは9割が戦争や。それに戦争なら俺ら全員が賛成するから、独裁とかは起こっとらん。たまにあるこの様なパターンが玉に瑕やけどな。」

いやいや、幹部様全員が戦争に賛成ってこちらの方が心配である。
「まあ、だから幹部になるつもりで反対派を説得してこい。」
『わかりました、最善を尽くします。』

そういえば私、どこに行ったらいいんだろうか。
閉まった扉からヘルメットという帽子が出てくる。
「どこ行けばええんやろって顔してますね。」
『そ、その通りです、ショッピさん...』
その反応に対しショッピさんは不満げに頭をかしげる。
「あら、もっと驚かせれたと思ったんやけどな。あっしっかりAさんの部屋はあるので連れていきますよ。大それと先生に部屋で待ってからAさんを連れてこいと言われたんで。こっちです。」
そして私の袖を引っ張る。

いや何故大先生が私の部屋にいるのでしょうか...