Just be Friends【そらる】

#23 ページ25

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After the Rain(そらる×まふまふ)
WINTER GARDEN
そして
COUNTDOWN PARTY 2016-17
が無事大盛況に終わり、新たな年

2017年を迎えた




COUNTDOWN PARTY終了後、そらるの看病を誰に任せるかという話になり、
私は迷わず 看病を引き受けた。




ただの善意だったのか、それとも彼方が好きだからなのか、私にもわからない。







『彼方〜、お粥作ったから食べて』


彼方の部屋のドアを開ける。

昨日よりかは熱は下がったものの、体にはだるさが残り、立ち上がれば目眩がするらしい。

喉もまだ治っていない。


"そらる"は昨日のことで 自分を責めていた。
真冬を始め、バンドメンバーやゲストに迷惑をかけたこと。
自分の体調管理ができていなかったこと。
せっかく来てくれたみんなにも迷惑をかけたこと。

いろいろな思いが、そらるの細い体にのしかかった。



喋りかけても、背中を向けたまま返事もない。
眠っているわけでもないけど、話しかけるのは気が引けた。

ご飯や薬を置いておけば、ちゃんと食べたりしているから大丈夫だとは思うけど…



『心配、だな』



休みは1/3までだったが、
急な用事として、休みを引き延ばしてもらった。


享(センラ)さんには休む理由を言えていない。

"元彼の看病をするため"だなんて言えるわけない。


でも、きっとあの人は分かってるんだと思う。
私が彼方の元にいるって。
それを分かってて、あえて何も言わないんだ



『そろそろ、どっちか決めなきゃ』



彼方か、享さんか。
わたしにはその二択しかない。
どちらかを選ばなきゃいけない。



『ちゃんと向き合わないと、失礼だから。』



時計の針の音が、響いた








–センラ side–


LINEのトーク画面に表示された梓ちゃんからのメッセージ。

《ごめんなさい。仕事、行けなくなりました。
帰ったらちゃんと説明します》


分かってる。
そらるさんの所やろ

分かってる。
梓ちゃんがそらるさんが好きだってこと。

分かってる。
梓ちゃんが人一倍優しいことを。
誰かを助けようと頑張る人だということを。



そんなこと分かっている。



なのに何で悔しいんだろう。
自分で言いだしたことなのに。

"そらるさんを好きでもいい"
そう思ったはずなのに。



「嫌、やな」



知らない。こんな自分。

梓ちゃん。
早く帰ってきて





ねえ、そらるさん
梓ちゃんはもう返せなさそうです


返したくない




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