呪術師と青雉 ページ20
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赤犬さんの執務室内の霊を祓った後、詳しい話は特に聞かれなかった──────というより話せないから見逃してくれと頼んだ──────ので、無事出てくることができた。
──────というかこれもう、書類を届けているのではなく呪霊を祓うのがメインになっているのでは？
そう錯覚してしまうくらい高専にいたときと変わらないことをしていると気付いた私。
『…ダメだ、』
余計に七海や灰原、先輩たちのことを思い出して寂しい気持ちになってしまう。
ぐ、と押し殺して、最後──────青雉さんの執務室へと向かった。
＊
『……汚い』
青雉さんの執務室に到着し、ノックを何回しても反応がなかったため申し訳なさを覚えつつも扉を開いて中に入った。が、目に飛び込んできたのは机の上、だけでは飽き足らず床にまで散乱し、積み重なった書類。
傍らのソファの上にも置かれている。
正直に『汚い』と声が漏れてしまうのも仕方ないだろう。
青雉さん。恐らくだが、あの日、元帥室で一人アイマスクをしていた男性だろう。私にナンパしてきた人。
この時間に執務室にいなければサボっているはず、というのは通りすがりの海兵さんに教えてもらったことだから、つまりそういうことだ。
『これは、私が探しに行かないといけないのか…？』
とりあえず散乱している書類の一つを手に取る。とっくに提出期限が過ぎているもので、彼の怠慢さが見て取れた。
ある程度まとめて机の上に並べ、その横に持っていた書類を置く。
正直面倒だけれど、私まで巻き込まれて怒られたくはない。……探しに行くか。
執務室内の呪霊をとりあえず祓い、顔をよく覚えていない大将・青雉さんを探しに本部内を歩き回ることになった。
…それにしても、すれ違う海兵さんが時々私の方をちらちらと見てくるのがとても気になる。まぁ、彼らと私の服装はだいぶ違うし、そもそも私は海兵でもなく、ただの客人(不本意)だ。
ミホークさんと一緒、という時点で海賊だと疑われてる可能性もなくはないが。
──────ふと、見覚えのある海兵さんを見かけた。朝、よく私の後を追って走っている人だ。
私を見た彼はぱっと、顔を上げ、敬礼してきた。…いや、私にそんなことしなくてもいいんだけどな、なんて考えながらとりあえず会釈し、軽く敬礼し返した。
嬉しそうに笑ったその顔が、どこか灰原に似ていた。
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ゆあ(プロフ) - 続き書かれますか？主様のめっちゃ好きなので楽しみにしてますね (3月2日 14時) (
レス) @page50 id: 976091bd0a (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - 名無し50398号さん» 少しずつ更新を再開していくつもりです…！好きと言って頂けるだけでも嬉しいのにすっごくだなんて…とても嬉しいです！頑張ります！！ありがとうございます！ (10月24日 21時) (レス) id: 2fefdf0ec1 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - セツさん» ありがとうございます！！ぜひドキドキしながらお待ちください！頑張ります (10月24日 21時) (レス) id: 2fefdf0ec1 (このIDを非表示/違反報告)
名無し50398号(プロフ) - もう続きは書かないのでしょうか…すっごく好きな作品なので続きが楽しみです。更新、気長に待ちます！ (8月28日 1時) (レス) @page38 id: 73a8a7c4d7 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - ワンピースのキャラ達とも着実にフラグが立ちまくってるぅ‥‥‥。七海と灰原とも一体いつ会うのか、ドキドキしながら読ませてもらってます！更新気長に待ってますので、頑張ってください。 (6月30日 20時) (レス) @page38 id: a9c1286aea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちあき | 作成日時：2022年10月4日 18時
