失礼な先輩 ページ2
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Noside
「なー傑。新入生のツラ拝みに行こーぜ」
春。出会いや別れで盛り上がる(?)季節。都立呪術高等専門学校──通称、高専では、三人の生徒が教室で駄弁っていた。
「それはいいけど、急にどうしたんだい」
「生意気な奴らだったら一発入れようと思って。硝子は?」
「んー⋯まぁ、暇だし行こっかな」
「全く⋯⋯じゃあ、行こうか」
呪術高専二年の五条悟、夏油傑、家入硝子は一年生のフロアへと向かって行った。
「⋯硝子。せめて後輩の前では煙草止めた方がいいんじゃない?」
「第一印象って大事だぜ」
「それをぶち壊しに行こうとしてんのはお前だろクズ」
「はは、言えてる」
「あ"?」
高専は表向きは宗教系私立高として成っているが、普通の学校とは違い、“呪術”について学ぶため、生徒の人数が極端に少ない。
実際、二年生は上記三名のみであり、呪術師と呼ばれる、呪霊を祓う人間も万年人不足となっている。
全身黒い制服に身を包み、まるで寺院のような校内の廊下には、五条と夏油の言い争う声が響いていた。
─────同刻。一年の教室。
「──そういえば、先輩達っているのかな?」
「二年生は最近まで任務続きと聞きました。他は知りません」
「そっかぁ、じゃあ今日会えるかな!」
「⋯どうでしょう」
二年の教室と変わらない内装、黒板の前に横一列に並んだ三つの机。
机の上に肘をつき、笑顔で話す灰原雄。文庫本を片手に返答する七海健人。フードを被り、机に突っ伏して寝ている雅A──本作の主人公である──の三人。
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レモネード - いいですね! (5月28日 13時) (レス) @page8 id: abd64666f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちあき | 作成日時:2022年9月22日 19時