仁の本 ページ3
★ 宏光・side ★
「『３月２０日 先輩たち卒業しちゃったね〜、もう４年だよ、早いね〜。来年どうしてるかな？
お父さんの会社に入ってるかな？仁は、後継ぐの？宗賀家』」
事業してるって言ってたな…
「『… たぶん』素っ気ないな… １行かよ」
それも、本当に汚い字。
「『そっかぁ〜 大変だね。でも、仁ならできるよ！頭いいもん♪』」
可愛いな ひとみさんは。
「お母さんの方が、かなり好きってわかるね」
Aが 嬉しそうに言った。
続きを読んでいく。
「『ねぇ、もうすぐ桜咲くよ！今年も公園でお花見しようね♪お弁当作るから』… 公園？」
何ページ目かにも出てきたな。
パラパラと前のページをめくる。
「どうしたんですか？」
ココにも…
そして、ココにも…
「なぁ、この仁とひとみさんが いつも行く 公園ってどこだ？」
公園名が書いてない。
「わかんないです… でもココ」
ん？
「『いいよ。あの公園、ちょっと遠いけど 見晴らしが良くて 俺は好きだ。』って、お父さん
言ってる… 」
遠くて、見晴らしが良い？
パラパラとめくった。
事あるごとに、公園にデートしている２人。
「あ！ここ！！」
ん？
「『今日は、雨が降って空が澄んだから 明日は、富士山が綺麗に見えるね♪きっと、公園の星も
綺麗に見えるよ！素敵』って」
富士山… 星が見える…
「ちょっと 待ってろ」
気になる本がある。
部屋を出て行く。
「どこ行くんですか？」
後ろから Aがついてきた。
入ったのは、Aの部屋のその奥にある 本の部屋。
「宏光さん？」
一冊の本ではない 冊子を手に取った。
「何ですか？それ？」
ある公園の会報誌。
「前から気になってたんだ… コレ」
Aに渡した。
何千冊とある中で、コレだけが違和感があった。
「星ヶ丘公園だより… 春号」
Aがめくっていた。
「コレかも… 」
２人で見合わせた。
「仁は、文学、化学、歴史… 何でも読む。でも どれもちゃんとした製本されたものばかりなのに、
コレは 変だとずっと思ってたんだ」
色が変わり、ボロボロの冊子。
Aが、俺を見た。
「宏光さんは、ココの本 全部読んだんですか？」
俺は…
「ああ、読んだ。子供の頃、ココが俺の唯一の心が落ち着く場所だった」
俺の知識は、ココから埋め込まれたものだ。
すべて、仁の教育だったかもしれない。
本たちを、俺は そっと触った。
ラッキーカラー
あずきいろ
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わたたいLOVE(プロフ) - 読まさせていただきました(^^) 続きが気になります(笑)続き待ってますね(^ ^) (2019年3月19日 13時) (
レス) id: c070367bc2 (このIDを非表示/違反報告)
xxx(プロフ) - はい！続きが気になるところですが気長に待たせていただきます！(笑)いえいえ、お忙しい中ありがとうございます…とっても嬉しいです。お時間があるときで大丈夫なのでこちらの作品もよろしくお願いします！ (2019年3月18日 2時) (レス) id: f5f6d96e73 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - xxxさん» 大変お待たせしました。金曜日が日曜日になってしまいすみません。それも気になるような終わり方、続きが〜〜って思うかもしれませんが、気長に待っててくださいね(*'ω'*)本当にコメくれて嬉しかったです。励みになりました！ありがとう！！ (2019年3月17日 12時) (レス) id: cf446b93b0 (このIDを非表示/違反報告)
xxx(プロフ) - はい！1話だけでも更新していただけるのであればお願いしたいです！無理言ってごめんなさい（；；） (2019年3月12日 2時) (レス) id: f5f6d96e73 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - xxxさん» ｘｘｘさん、こんばんは( *´艸｀) 三回も読み返してくれてるとは…はぁ〜、ありがとうございます。お時間… １話でもいいですか？書くことは可能なのですが誤字脱字が心配なんです(笑)でも、コメ本当に嬉しい。金曜日に１話で良ければしますね！ (2019年3月11日 22時) (レス) id: cf446b93b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亀猫
| 作成日時：2013年3月24日 16時
