パンドラの中身 ページ1
★ 宏光・side ★
ドンと置かれた机の上で、Aが 段ボールを開け出した。
入っていたのは…
「分厚いな… 辞書みたい… 」
まるで洋書のようだった。
「他には？」
Aが、箱から次から次に出しはじめた。
「え〜と、手紙でしょう？スーパー・ボールにマグカップ？革の袋… それから、シャープペン」
手紙が圧倒的に多かった。
カサッ…
「『何してますか？交換日記ができないから淋しいな… 』… 綺麗な字だな」
太輔が 手紙を皆に見せた。
「コレ… 全部読むの？？」
忠義がうんざりした顔で 俺たちを見た。
Aは、革袋を開けていた。
コロン…
「コレ… 」
銀色に光る指輪…
「結婚指輪じゃないかな？」
太輔がボソッと言った。
「お母さん… コレ 外していっちゃったんだ… 」
涙が零れていた。
そっと抱きしめてやった。
「苦しくなったんだ… きっと… 」
頷く A。
「お母さん… 」
苦しくて苦しくて、辛かったに違いない。
俺は、日記を１ページめくった。
「『今日から、交換日記しようね』… ひとみさんから、言い出したんだな」
続きを読んだ。
「『面倒… 書きたくない』 ぷっ！仁の字は、ぶっきらぼうだな」
腕の中の Aが少し笑った。
「うん、お父さん 字は汚いの」
Aは、その字を指でなぞった。
「毎回、俺か お前に清書させてたもんな。おじさん」
懐かしそうに、忠義が言った。
皆で、そのページを読んだ。
『そんなこと言わないでよ！コレ すごく高かったのよ！嫌なら、毎日私に会いに来るのよ！』
強いな、ひとみさん。
『毎日… 無理。読む本がたくさんある』
本好きだったな、確か。
『だったら、文句言わないで！何でもいいんだから、ご飯のこととか、どんな本読んだとかね』
ひとみさんは、字がたくさん書いてあるのに対して 仁は…
「お父さん、素っ気ない… もっと書いてあげればいいのに」
だな。
でも、正直 俺もそんなに字は書かない。
最近は、メールで全部やりとりしているから。
「でも、ちゃんと一日おきに、交換されてるみたいだな」
本当だ、ちゃんと日付が一日おきだった。
パタン。
「コレ、俺たち、読むわ。お前ら こっちの手紙を読んでくれ」
なぜか、俺は この交換日記が気になってしょうがなかった。
Aと２人で 手がかりを探すことにした。
ラッキーカラー
あずきいろ
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わたたいLOVE(プロフ) - 読まさせていただきました(^^) 続きが気になります(笑)続き待ってますね(^ ^) (2019年3月19日 13時) (
レス) id: c070367bc2 (このIDを非表示/違反報告)
xxx(プロフ) - はい！続きが気になるところですが気長に待たせていただきます！(笑)いえいえ、お忙しい中ありがとうございます…とっても嬉しいです。お時間があるときで大丈夫なのでこちらの作品もよろしくお願いします！ (2019年3月18日 2時) (レス) id: f5f6d96e73 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - xxxさん» 大変お待たせしました。金曜日が日曜日になってしまいすみません。それも気になるような終わり方、続きが〜〜って思うかもしれませんが、気長に待っててくださいね(*'ω'*)本当にコメくれて嬉しかったです。励みになりました！ありがとう！！ (2019年3月17日 12時) (レス) id: cf446b93b0 (このIDを非表示/違反報告)
xxx(プロフ) - はい！1話だけでも更新していただけるのであればお願いしたいです！無理言ってごめんなさい（；；） (2019年3月12日 2時) (レス) id: f5f6d96e73 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - xxxさん» ｘｘｘさん、こんばんは( *´艸｀) 三回も読み返してくれてるとは…はぁ〜、ありがとうございます。お時間… １話でもいいですか？書くことは可能なのですが誤字脱字が心配なんです(笑)でも、コメ本当に嬉しい。金曜日に１話で良ければしますね！ (2019年3月11日 22時) (レス) id: cf446b93b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亀猫
| 作成日時：2013年3月24日 16時
