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約束*おそ松 ページ42

Aが美菜ちゃんを殴ろうとしていた。

それを風呂から上がった俺は偶然目撃した。

だから、まぁ当たり前なんだけど俺は彼女の拳を止めようとした。



けど、まさかAがあんな泣きそうな顔をして逃げるなんて。



「あーあ、お姉ちゃん逃げちゃったね。」



弱虫。

視界の端で、美菜ちゃんが嘲るように呟いた。


...なるほど、Aも殴りたくて殴ろうとしたわけじゃないみたいだな。

というか、Aが何もないのに人に手を出すことなんてないだろうし。



「美菜ちゃん、Aに何か言ったのかな?」


「えー!!

お兄ちゃん、美菜が悪いって決めつけるの?

お姉ちゃんが悪いのに、ひどいなぁ...」



口を尖らせる美菜ちゃんに、俺はちょっと眉を潜ませる。

そう言うやつはだいたいが黒なんだよなぁ。


心の中で小さく笑いながらそう呟いて、今度は口を開いて彼女に告げる。



「悪いけど俺さ、絶対にあいつの味方でいるって約束したんだわ。

だから、」



ごめんな?



彼女に一度笑いかけたあと、俺はAが走っていった先へと足を向けた。







「...何あれ。

お姉ちゃんのこと大好きなのが分かりやすすぎでしょ。


...あーあ。

それにしても、最後にあんなかっこいい笑顔を見せてくれるなんて卑怯すぎ。」









「A。」



Aの実家のはす向かいにある古びた公園。

その公園の隅にあるブランコに、彼女は小さくなって座り込んでいた。


その後ろ姿は、どこか寂しそうに見えて。


俺が優しく名前を呼べば、その背中はぴくりとかすかに揺れた。


やっぱり、Aはただ殴りたかったわけじゃなかったんだと、改めて思い直す。



「そんな薄着だと風邪引くぞ?」



なんて、軽く笑いながら彼女の背中に着ていたコートを掛けてやる。


...ぎゅっと、Aが服の端を指先で握ったのが視界に入った。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


美菜ちゃんが本気になってたら可愛いと思う。


なぜか周りから不評なんだよな、美菜ちゃん。

*ミルク系の飴を→←奪わないで



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mitarasi(プロフ) - え,終わっちゃいました?続き待ってます(>_<) (2023年1月9日 1時) (レス) id: 9e51b7324d (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 続きが早く読みたい! (2017年6月4日 12時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
あみんこ(プロフ) - ああぁぁあやっぱおそ松兄さんかっこ良すぎw大好き! (2016年8月23日 21時) (レス) id: 09db7495e9 (このIDを非表示/違反報告)
明治 - おそ松兄さん…っ不覚にもときめいた(´;ω;`)ダメだよ妹ちゃん。そいつクズだから、自分にしない?速度サイコー! (2016年8月12日 23時) (携帯から) (レス) id: f16da73ae5 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - えっと、もしよかったらお友達になりませんか?あと、落ちは一松がいいな〜なんて。返信よろしくお願いします!あと、タメでいいですか? (2016年8月10日 3時) (レス) id: ce42db14ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べっこう飴 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年12月19日 8時

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