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いってきます ページ21

「Aちゃーん!開ーけーてー!」



12月25日、クリスマスの午後4時過ぎ。

部屋の外から聞こえたそんな声にガチャリと扉を開けば。



「皆、こんな真っ昼間からもうお酒飲んでるの。」



お酒に頬を真っ赤に染めた六つ子の姿があった。

あ、でもチョロ松さんとカラ松君の頬は赤くない気がする。

...もしかしてここが人の家だから、かな。

確かにこの中でも割と一般的な感性を持っている2人だもんね。



「...チョロ松さんとカラ松君だけどうぞ。」


「何で俺達はダメなんだよ!?」



そりゃあ酔っぱらいだし。酔った皆は面倒だし。


そう告げようと口を開いたその時、空から振ってくる真っ白なモノ。

...この寒空の下にいたら皆凍えちゃうよね。



「いいよ、入って。」



結局、皆を入れてあげる私はこの六つ子に弱いんだろうなぁ。

思わずくすっと笑みを漏らしながら、自分も部屋に戻る。

どんどん部屋に流れ込んでくる皆の手にはビールに焼酎、あと日本酒かな?

多分、私の家で飲むための分だと思う。

でも晩ご飯になりそうなものやつまみの類は一切入ってない。


これは皆の分の晩ご飯も必要なコースか。



「Aー、なんかつまみあるー?」



やっぱり。

けど残念、あいにくお酒に弱い私はつまみどころかお酒すら家にない。


...しょうがない、スーパーで何か材料を買ってくるか。



「何が食べたい?」


「俺は肉だったら何でもいいや。」

「僕もお肉がいいなぁ。」

「はいはいはーい!!僕も肉がいい!!」

「...別に、俺は何でもいい。」

「ふっ、俺はお前が」

「Aさんの家計に響かない範囲のものでいいですよ。」



...これはお肉かな。

まぁ家計に響かないかと言われると、それは嘘になるけど。

でもこれからタイムセールがあるはずだし。



それに何より、クリスマスに私の家にきてくれたのが嬉しいから。



「それじゃあそろそろ行こうかな。」



「Aちゃんいってらっしゃい!!」

「変な男に気をつけてね、絡まれたら電話して」

「ふっ、早い帰りを待ってるぜ。」

「...別に、俺は待ってないから。」

「あ、ついでに氷買ってきてくんない?」

「や、やっぱり僕もついて行きましょうか!?」



「大丈夫ですよ、いってきます。」



見送ってくれる人がいるっていうのはやっぱり幸せだ。

金持ちが→←サンタは



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mitarasi(プロフ) - え,終わっちゃいました?続き待ってます(>_<) (2023年1月9日 1時) (レス) id: 9e51b7324d (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 続きが早く読みたい! (2017年6月4日 12時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
あみんこ(プロフ) - ああぁぁあやっぱおそ松兄さんかっこ良すぎw大好き! (2016年8月23日 21時) (レス) id: 09db7495e9 (このIDを非表示/違反報告)
明治 - おそ松兄さん…っ不覚にもときめいた(´;ω;`)ダメだよ妹ちゃん。そいつクズだから、自分にしない?速度サイコー! (2016年8月12日 23時) (携帯から) (レス) id: f16da73ae5 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - えっと、もしよかったらお友達になりませんか?あと、落ちは一松がいいな〜なんて。返信よろしくお願いします!あと、タメでいいですか? (2016年8月10日 3時) (レス) id: ce42db14ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べっこう飴 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年12月19日 8時

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