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ついに ページ13

「うわぁ...」



床をモップで拭きながら、ちらりと入り口の方を見る。

結構人来てるなぁ...

確か開店30周年だから100円分が70円、1000円分が700円なんだっけ。

よくやるよね、太っ腹。

まぁ今日で客増やしてリピーターになってもらおうとかいう魂胆だろうけど。


はは、なんて乾いた笑みを漏らしながらモップを片づける。


ふと、事務所の方から店長の声が聞こえた。



「開店すんぞー。それぞれの持ち場につけよ。」


「「「はーい。」」」




周りの人と一緒に雑に返事をしながら、自分の持ち場、フロアにつく。

こういうアットホームな感じが良いんだよね、この店は。

ほんと、ここやめたくなかったなぁ...



「ほら、Aちゃん笑って。」


「はーい。」



元バイト仲間のおばちゃんの言葉に、両方の口の端を人差し指であげる。


笑えてるかな、笑えてるよね!


心の中でそう確認しながら、人差し指を離して入り口を見る。


今入り口で待っている人数は...うーん、多分30人くらいか。

その30人にこの醜態を晒すと思うと...



「店長、やっぱり猫だけでも」


「給料元値プラス1割り増し、さらに残り物も」


「やります。」



残り物をもらえるなんて...今日の晩ご飯代が浮くじゃん。

それはもうやるしかない。


そう覚悟を決めて顔を上げれば、ちょうど入り口が開かれてるところで。

ついに...!



「いらっしゃいませ!」



次々と雪崩のように入ってくるお客様に一礼をしていく。


...時々顔見知りの客にひゅーっと口笛を吹かれるけど気にしない。

笑い声も聞こえるけど気にしない。


怒りを抑え込みながら視界の端でお客様がどの席に座るか確認する。

あ、あそこのスロットのとこ人多い。

後でビールと...朝だからスナック類とパン類持って行こっかな。

多分この朝に焼き鳥とかは食べないだろうし。



「この猫耳の姉ちゃん、ビール一本くれ。」


「はーい!」



よし、いっぱい稼いで給料を少しでも多く!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


なんかうちの子が金の亡者っぽくなった...w

な ん で→←メイド服+



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mitarasi(プロフ) - え,終わっちゃいました?続き待ってます(>_<) (2023年1月9日 1時) (レス) id: 9e51b7324d (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 続きが早く読みたい! (2017年6月4日 12時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
あみんこ(プロフ) - ああぁぁあやっぱおそ松兄さんかっこ良すぎw大好き! (2016年8月23日 21時) (レス) id: 09db7495e9 (このIDを非表示/違反報告)
明治 - おそ松兄さん…っ不覚にもときめいた(´;ω;`)ダメだよ妹ちゃん。そいつクズだから、自分にしない?速度サイコー! (2016年8月12日 23時) (携帯から) (レス) id: f16da73ae5 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - えっと、もしよかったらお友達になりませんか?あと、落ちは一松がいいな〜なんて。返信よろしくお願いします!あと、タメでいいですか? (2016年8月10日 3時) (レス) id: ce42db14ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べっこう飴 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年12月19日 8時

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