だーかーらー、『何でも屋』にも出来ることと出来ないことがあるんです！【おそ松さん】

もうダメ ページ2

｢うん、これでよし。｣


｢ありがとうAちゃん！！｣



最後の一カ所に絆創膏を貼れば、彼はぴょんと身軽に立ち上がる。


そして、なぜかまた私に突進してきた。

座ってるままの体制じゃ、上手く反応出来るはずもない。


そのまま十四松君に押し倒される形で畳の上に転がり込む。



｢っ...十四松君！

また怪我したいの！？手当てしたばっかだよ！？｣


｢そしたらまたAちゃんが手当てしてくれるんでしょ？｣



じゃあ俺怪我したい！！

そう笑って上からぎゅーっと抱きついてくる十四松君。


そう言われるとなんて返せばいいか分かんなくなるじゃんか。

私だって、言われて悪い気はしないんだもん。



でも、



｢やっぱり怪我するのはダメ！退きなさい！｣


｢えーっ！！｣



ブーブーと口を尖らせる十四松君の下から滑るように逃げ出す。


あんな恥ずかしい体制のままいられるわけない。

もし誰かに見られでもしたら...

これからの人生を生きてける自信がない。



｢あーあ。

十四松兄さん、抜け駆けは良くないよ？｣



見られてたので死にますね！

前に行った覚えのある台所に向かい、包丁を手に取る。

人様の包丁を使うのは忍びないけど、でも。



｢ちょ、Aちゃん何してるのっ！？｣



勢いよく台所に飛び込んできたトド君に、強引に包丁を奪われる。



｢あんな姿見られたなんて...

私もうダメ、お嫁にいけない。だからごめん。｣


｢じゃあじゃあ、俺がAちゃんを嫁にもらってあげるよ！！｣


｢十四松兄さんは黙ってて！！｣

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