すり傷 ページ1
「来てしまった...」
古きよき一軒家がもう後20メートルほどのところに見える。
20メートル。
人から見たら『たったの』かもしれないけど、私にはとてつもなく長い。
もしかしたら、初めて来たときよりも緊張してるかも。
だってお母様への挨拶だし...
そう考えたらどんどん鼓動が速まっていって。
や、やっぱりまた今度にしようかな...
両手に握るお土産の入った袋を見つめ、きびすを返す。
ふいに、周囲を大きな地響きが包みこんだ。
驚きにからだが固まって、後ろを振り返ることが出来ない。
でもその音は、確実にこちらに近づいてきているんだ。
どうしよう、足が...
あまりの恐怖に根が張ったかのように足が動いてくれない。
何が起きてるか分からないから余計恐怖で。
こんな昼間なのに...!
震え出した体から紙袋が滑り落ちる。
そんな間にももちろん音は少しずつ距離を縮めているわけで。
もうダメだ。
そう終わりを覚悟した瞬間、真後ろで音が止み、
そして次の瞬間、勢いよく温かい何かが飛びついてきた。
予想外の出来事に上手く対応できるわけもなく、そのまま前に倒れ込む。
アスファルトに当たる寸前、何とか受け身をとることが出来た。
ふぅ、と安堵の溜め息を吐いて、さっきまで私がいた場所を見れば。
「やっぱりAちゃんだった!!」
あはは、と笑う彼は、私が避けて上手く対応できなかったのか砂だらけで。
短パンからのぞく素足には、何個か小さなすり傷があった。
「十四松君、手当てするから家に連れてって。」
「でもこれくらいだいじょーぶ」
「じゃないの!
もしかしたら化膿するかもしれないじゃん。」
「分かった!!」
ニコニコ笑って私の後ろを着いてくる十四松君。
...なぜか、妹の姿を思い出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回はちょっと休憩的な、間の話。
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mitarasi(プロフ) - え,終わっちゃいました?続き待ってます(>_<) (2023年1月9日 1時) (レス) id: 9e51b7324d (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 続きが早く読みたい! (2017年6月4日 12時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
あみんこ(プロフ) - ああぁぁあやっぱおそ松兄さんかっこ良すぎw大好き! (2016年8月23日 21時) (レス) id: 09db7495e9 (このIDを非表示/違反報告)
明治 - おそ松兄さん…っ不覚にもときめいた(´;ω;`)ダメだよ妹ちゃん。そいつクズだから、自分にしない?速度サイコー! (2016年8月12日 23時) (携帯から) (レス) id: f16da73ae5 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - えっと、もしよかったらお友達になりませんか?あと、落ちは一松がいいな〜なんて。返信よろしくお願いします!あと、タメでいいですか? (2016年8月10日 3時) (レス) id: ce42db14ef (このIDを非表示/違反報告)
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