前世持ち【刀剣乱舞】

25話 ページ26

随分と長く廊下を歩いている気がする

そんな中、目の前に石が転がり、長髪の女のようなものが前に立ちふさがった


一期「…、鯰尾…？」

鯰尾「…一兄、こっちに戻ってきて。薬研も皆を連れて来てくれたら嬉しいんだけどな」

薬研「俺っちにそれはできない。もう主従関係なんでな…鯰兄、すまねぇ」

鯰尾「…そっか、残念。…それじゃあ、もう敵って事で…いいんだよねッ！！！！」


ガキン、刃と刃が交じり合う音がする

一期の手に目を塞がれ何も見えないが、薬研が鯰尾とかいう兄弟の攻撃を塞いでいるのは分かった


一期「やげ、」

薬研「一兄、俺じゃあ此処を守るので精一杯だ！早く、大将を離れにッ！！！」

一期「ぐッ…ああ、分かった。すぐ、戻ってくる！！」

鯰尾「あはハ、行かせませんよォ…？」

一期「主殿には此処はあまりに酷だ…、すまないが、なんとしてでも通させてもらう！！」


一期が自身の刀を抜いたようで、目の前の闇が一気に晴れる


一期「主殿、そのお体では酷なことを申しますが、離れのほうに急いでくだされ

…薬研が傷つけられる姿は、もう見たくないのです」

鯰尾「やだなぁ、壊したりなんかしないヨ？？だって…キョウダイ、でしょ」

薬研「ぐ…ッ…」


鯰尾が薬研のほうに体重をかける。薬研は遂に膝をついてしまった

一期がそれを守るように鯰尾を蹴り飛ばし、薬研を引き寄せる


鯰尾「げほ、ごほっ…うぇぇっ…。一兄…酷い…せっかく生き残った兄弟なのに…

なんで、邪魔、スルノ…」

一期「逆に問おう。折角、生き返った兄弟を何故再び壊そうとしている」
―――
キリ悪…

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