前世持ち【刀剣乱舞】

24話 ページ25

「ぐ、あぁっっ…！！」

薬研「我慢してくれ、それほど深い傷なんだ」

「ぐ、ッ、ぁ…」


唇を噛みしめ、痛みを耐える

噛みしめすぎたせいか、口の中まで血の味がしている。薬研が呆れたように溜息を吐いた


薬研「たいしょー？…また怪我増やしたら元も子もないんだぜ？」

「わか、ッてる…！！」

薬研「…ふぅ、まずはここまで治した。じっくり時間をかけて治していこうや？

無理はするなよ。怪我が開いたら意味ないんだぜ」

「わかってる…」

薬研「そうか。じゃあ服着てくれ」

「…うん」

薬研「大将、あんたは一人じゃない。それだけ分かっててくれ

俺が見た限り、大将は自分でなんでも解決しようとする人だからな」



薬研に頭をポンポンと撫でられる。これか、「柄まで通った」とかいう心地は


「…うん」


僕はそっと服を取り、傷が開かない程度に素早く着替えた


薬研「一兄、もういいぜ」

一期「…失礼いたします」

「遅くなった、ごめん」

一期「いえ、…その、傷は？」

薬研「深いな。完治するには一か月はかかると思うぜ」

一期「…！！そ、そんな…」

薬研「全く…これでよく動けてたなァ…。むしろ感心するぜ」

「あ、はは…」

一期「笑いごとではないですな」

「う…」

薬研「はぁ…。まずは離れに移動しねぇとな。一兄、大将を持ち上げるかなんかして

移動させてくれないか」

一期「な、！？やや、や、やげん！？」

「うん…、動けないのなら仕方ない。一期、頼んだよ」

一期「ぅぁ、ぁ…、は、はい…ッ！」


一期の顔はやはり赤く、薬研はそれを見てニヤニヤと笑っていた

こんなにわかりやすい反応で、バレないとでも思っていいるんだろうか？

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