前世持ち【刀剣乱舞】

22話 ページ23

「清光、戻った」

清光「主ッ！！大丈夫、どこにも怪我してない？変な奴にからまれたりしてない？

主可愛いんだから、気を付けないと！」

鶴丸「保護者…」


鶴丸がぼそりと呟いた。うん、僕もそれを思ったよ


「清光、大丈夫だったよ。ただ、一期一振と藤四郎兄弟と和解した」

清光「…ホント？…主お人よしだからなぁ…騙されたりしてない？？」

「大丈夫、彼らは本当に優しいよ。…それ故前任に騙されたんだ」


そんな時だった。入口のほうからドタドタと走る音が聞こえたのは。

バンッと思い切り襖を開けた音と共に小狐丸が抱き着いてきて

後ろで一期一振が申し訳なさそうな顔をしているのが見えたが、小狐丸の重さに耐えきれず

そのまま後ろに倒れてしまった。傷が開くんだが、……痛い


「小狐、丸？」

小狐丸「母上、母上、私を置いていくとは…、何故ですか。小狐丸では力不足なのでしょうか」

「い、や…そういう、わけじゃ、痛い。痛いから…！」

一期「小狐丸殿、退いてくだされ。…大丈夫ですか、何処かお怪我が？」

「ん…ここ、が」


小狐丸(闇堕ち)に刺された部分を脱いで見せる。僕は元男だぞ？羞恥心なんてない


一期「な、ななっ、なな、何をッ！！？」

小狐丸「母上は今は女人といえど、昔は男人。仕方ないことじゃ」

清光「それでも、主。駄目だよ」

「…でも、説明だけ」

鶴丸「早くしないと汗が傷口に染みて、更に痛むぜ？」

一期「ッ、はやく、行きますよ！薬研なら手当ができます！」

「ぇ、あ、うん…！？」


一期のマントのようなものをかけられ、横抱きされて部屋から連れ出される

ちなみに脱ぎ捨てた服は、一期一振の後ろに隠れていた一匹の虎が加えて持ってきてくれている


一期「…ここは、まだ綺麗か」


離れではない比較的空気の澄んだ、綺麗な部屋に入れられると、寝かされた


一期「…五虎退に薬研を連れてきてくれと伝えてくれ。主殿が重傷を負っていると」

虎「ガウッ！！」


虎は了解した、とでも言いたげに尻尾を振り、部屋を出ていった


一期「主殿…、もうその様な格好はおやめください。今は女人ですので…

主殿はしっかりとその事を自覚すべきなのです。…これ以上心配をかけさせないでくださいませ」


一期はそっと僕を抱き締めた

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