推理展開 ページ39
それから、カリム先輩に引き留められたオクタヴィネルの3人と
僕たちとスカラビア寮生で、魔法の訓練や勉学などを行った。
正直気乗りはしなかったけど、これも事件解決のためだ。
と、頑張っていたらあっという間に日が落ちてしまっていた。
というわけで、空き部屋を与えられた僕たちは
改めて状況整理を行っていた。
グリム「今日はご機嫌カリムだったんだゾ。」
アズール「えぇ。僕が知る、いつものカリムさんでした。」
『…あの、僕の考えを話してもいいですか。』
アズール「えぇ、構いませんよ。」
『と、その前に…
アーシェングロット先輩たちの知っている
ジャミル先輩って…どんな人なんですか。』
確証が欲しい。
もし、彼の魔法について知れるならなお良し。
そうでなくても、彼の人柄は知っておきたい。
アズール「そうですね…なんというか、良い意味で浮いた存在ではあります。
選択授業が重なることもあるので、よく話すのですが
彼の成績は、いつもどの教科でも10段階中ぴったり5の平凡な成績です。」
『全教科って…そんなの、わざとやらないとほぼ無理なんじゃ…』
アズール「えぇ、だから浮いているんです。
誰にだって得手不得手はある。
でも彼は、得手もなければ不得手もない。そんな成績を残し続けている。
そんなの、意図的でなければ不可能です。」
あぁ、多分当たってるんだろうな。僕の推理。
嫌だ。本当に当たってほしくなかったのに。
でも、この状況をどうにかしない限り
僕の中に植え付けられたあの面倒な記憶は蘇り続ける。
意を、決するしかない。
『…わかりました。じゃあ、率直に僕の推理の結論を。
今回の事件、恐らく首謀者はカリム先輩本人ではありません。』
フロイド「え、どういうことぉ？」
ジェイド「…話が読めませんね。」
『僕はずっと、とある固定観念にとらわれていたから
可笑しいのはカリム先輩だって、そう思い込んでました。
カリム先輩の意思じゃない、なんて仮定もしましたけど
だとしても、首謀者の目的も正体も見当がつかなかった。
あの人が、そんなことするはずがないという言葉を信じ切っていたから。』
アズール「ほう…あの人、というのは？」
『…あの人が首謀者だった場合。
それを考えたら、案外辻褄が合うんですよ。
まず犯人が、洗脳系の魔法が使える人であることは前提として。
…ジェイド先輩の魔法が、そういう系の魔法なら
僕はその洗脳魔法を、恐らくジャミル先輩にかけられたことがあります。』
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ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………！更新楽しみにしてます！ (2022年9月24日 18時) (
レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か？？？好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ！ (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……！ (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2021年8月1日 22時
