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家に帰らない理由 ページ11

約一時間程が経っただろうか。

食事の時間も終わりを告げ

久しぶりに食べた食事の量に若干吐きそうになっているころ。


カリム「おーい2人とも!おやつにしないか?

アイスクリームがあるぜ。

それとも、フルーツの盛り合わせがいいか?

ピスタチオとアーモンドの焼き菓子もあるぞ。

ジャミルに持ってこさせようか。」


『えーっと…今は、ちょっと…満腹ですね。ごめんなさい。』


カリム「そうか。どれも美味いから

食ってもらいたかったんだけどなぁ。

ま、俺達はこの冬休みはずっと寮にいる予定だし

何時でも飯食いに来いよ。な、ジャミル!」


ジャミル「あぁ、いつでも。」


ホリデー期間に帰省をしないのは、スカラビアの寮長の命令。

寮生の誰かがそんなことを言っていた。

寮生に聞けないなら、寮長本人に理由を聞いてみるか。


『あの、どうして実家に帰らずに学園に残っているんですか?』


カリム「あぁ…この間、寮対抗マジフト大会と期末テストがあっただろ?

うちの寮、どっちも順位が最下位になっちまってさ。」


『へぇ…それで、ホリデー期間を利用して特訓をしようと…?』


ジャミル「そういうことだ。

この冬休み、俺達は毎日6時間

勉強したり、魔法の実技訓練をして過ごそうと思ってる。」


グリム「それじゃあ、学園で授業があるときと何も変わらねぇんだゾ。」


『休む気満々だったレオナ先輩とは真逆ですね…

でも、ホリデーは休む期間でもあるんですから

あまり根を詰めすぎないようにしてくださいね。』


カリム「うーん…言われてみるとそうかもしれないな。」


多分、こういう時はこうやって発言するのが最適だろう。

そう思って、ジャミル先輩とアルアジーム先輩に笑いかけると

アルアジーム先輩が、腕を組んで悩み始めた。


カリム「お前の言う通り、ホリデー中に頑張りすぎても

普段とのメリハリがなくて逆効果かもしれない。

よし!俺は決めたぜ、ジャミル。

やっぱり休暇はちゃんととるべきだ。

寮生たちを、明日実家に帰してやろう。」


ジャミル「え…」


カリム「このことは、寮生たちには夕食の席で話すことにする。

ジャミル、皆に欠席しないよう伝えておいてくれ。」


ジャミル「あ、あぁ…わかった。」


カリム「そうだ。お前たちにスカラビアを案内してやるよ。

見せたいものがあるんだ。」


『え、あぁ…はい。』


簡単に自分の意見を捻じ曲げてしまうのはどうかと思うのだが

ある意味、柔軟な人なんだろう。

ジャミル先輩が一瞬顔を顰めたのは

その柔軟さに、驚いただけだといいのだけど。

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ゆる(プロフ) - 続いてほしいです………!更新楽しみにしてます! (2022年9月24日 18時) (レス) @page47 id: 3e63e5a771 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 天才か???好きです。 (2022年4月4日 21時) (レス) @page47 id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 更新たのしみにしてますっ! (2021年9月10日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 惚れた、、、フロイドくんやっぱりすき、、、更新楽しみにしてます……! (2021年8月26日 0時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2021年8月1日 22時

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