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仲直りのケーキ ページ8

ケイト「え〜っ!?この空気でそれ言う!?」


エース「ったりめーだ!

こっちは散々コケにされたわけだし?

折角苦労して作ってた手作りマロンタルト、捨てられたわけだし?

な、A!」


『え、うん…そうだね。』


エース「涙ながらに謝られたくらいじゃ、許せねぇなぁ…」


常々思っていたけど、エースは性格が悪い。

そんなことよりお前、僕の隣でローズハート先輩がまた涙ぐんじゃったじゃないか。

こんな泣き虫の首を絞めたと罪悪感が募るからやめて。


リドル「そんな…じゃあ、どうすれば…」


エース「俺、しばらくは誕生日じゃないんだよね。」


デュース「は?お前何を言って…」


エース「だから、『何でもない日』のパーティーのリベンジを要求する。

俺たち、結局パーティーに参加できてねぇし。

そんで、今度はお前がタルトを作って持って来いよ。

あ、トレイ先輩に手伝ってもらうのはナシだから。自分で苦労しろ!


そしたら、許してやらないことも…ない。」


『…素直じゃないなぁ。』


エース「うるせぇ無鉄砲馬鹿女。

いい?わかった?」


リドル「……うん。わかった。」


そういえば、僕もローズハート先輩に用事があったんだった。

一瞬ローズハート先輩から離れて

決闘前に持っていた持ち運びに注意が必要な荷物。

それを持って、再びローズハート先輩の隣に並んだ。


リドル「…?それは…」


『これ、昨日のお詫びにって思って…作ってきたんですけど。』


ローズハート先輩に箱を手渡すと、すぐに箱を開いた。

そこには、僕が昨日長時間かけて作った

フルーツタルトが入っている。


リドル「…フルーツタルト。」


『トレイ先輩が作ったやつに比べれば、形も不格好だし

味も…おいしいとは思いますけどね。

でも、僕なりに頑張ったんです。

努力、したんですよ。』


この言葉に対して、いい返事をもらったことがない。

嫌な思い出が。あのトラウマがあるのに

どこかで、求めている。

僕の望む言葉を返してくれる人を。


リドル「…トレイから、君は料理が苦手だと聞いてたけど

…ふふっ…すごく美味しそう。

ありがとう、僕のために頑張ってくれて。」


『…!……はい!』


何でもない一言が、すごく嬉しくて

僕は、ものすごく浮かれていたんだ。


エース「じゃ、とりあえず片付け……って、A!?」


自分の体の異変に気付かない程に。

自覚してしまっては、苦しくて仕方がない。

体が熱い。息苦しい。

頭が痛い…そのすべてと戦っているうちに

僕の意識は、再び落ちた。

暗闇が晴れる→←女王の本音



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Rion(プロフ) - 初コメです。 続き待ってます!!! (2021年3月12日 21時) (レス) id: 509eabb025 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2020年12月31日 20時

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