その監督生、よく落ちる。2【ツイステ】 (ページ6)

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闇を受け止めるページ6

「なんてこと…！自習をサボっただけでなく

外で砂糖の塊を食べてくるなんて！」

ローズハート先輩の母親は、怒り狂った。

そして、ローズハート先輩にトレイ先輩とチェーニャさんに会うことを禁じた。

リドル「ごめんなさいお母様！もうしないから許して…！」

泣けど喚けど、母親は聞く耳を持たず

「お前がルールを破るからいけない」の1点張り。

…ほら、親なんて

子供の意思は関係ないんだ。

＿ルールを破れば＿

＿楽しい時間まで＿

＿取り上げられてしまう＿

＿だから、お母様の決めたルールは＿

＿絶対に守らなきゃ＿

＿この街で一番優秀なお母様は＿

＿いつでも正しい筈だから＿

＿でも…ねぇ、ママ＿

＿なんでだろう？＿

＿何故だかとっても胸が苦しいんだ＿

『…ローズハート先輩。』

僕が声を発した瞬間。

泣いている幼いローズハート先輩が消え

閉ざされた彼の勉強部屋が崩れ去り

真っ白な空間に

今の、ハートの女王となったローズハート先輩が涙を流しながらうずくまっていた。

リドル「…お誕生日だけでいいから、いっぱいタルトが食べたい。」

『…はい。』

リドル「お外でいっぱい遊びたい。」

『…はい。』

リドル「もっといっぱいお友達が欲しいよ…！」

ローズハート先輩の大きな瞳から流れる大粒の涙を手で拭うと

俯いていた顔を上げて、改めて僕と向き合った。

リドル「…教えて、ママ。

どんなルールに従えば、この苦しさは消えるの？」

そして、震えるその体を

優しく抱きしめた。

『…ルールなんかいらない。

ただ、ローズハート先輩の本心を教えてくれればいいんですよ。』

リドル「僕の…？」

『ケーキが食べたいなら、おいしいケーキがあるお店に行きましょう。』

リドル「…トレイのケーキがいい。」

『じゃあ、2人でお願いしましょうか。

外で遊びたいなら、僕がいっぱい遊びを教えてあげます。

これでも運動は得意な方なんですよ。』

リドル「…クロッケーがしたい。」

『いいですよ、教えてください。…他には？』

リドル「…君に、謝りたい。」

『え…』

リドル「僕が、あの時棺から引きずり出したから

君は、居場所がないなんて…あんなこと…ごめんなさい…ごめんなさい…！」

どう返したらいいのかわからない。

そのことに関して、謝られる覚えがないから。

むしろ感謝してるのに。

『…ローズハート先輩って、意外と馬鹿ですね。』

リドル「…そうかもしれないね。」

夢の時間はもう終わり。

続きはまた、現実で聞かせてください。