その監督生、よく落ちる。2【ツイステ】 (ページ45)

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妖精王の忠臣ページ45

聞こえた声の主は、先程ブッチ先輩の魔法によって

群集に飲み込まれた、かのように思われていた

黒と黄緑を基調とした寮服を着たディアソムニア寮の生徒の一人。

ここが男子校なのを忘れそうになるほど、可愛らしい容姿の人だった。

まぁ、女である僕が言えた話じゃないけど。

「誰が手遅れだと？」

「この通り、俺たちディアソムニア寮の選手には怪我一つない。

そいつらのお陰でな。」

続いて言葉を発したのは

オールバックのような形にしたミストグリーンの髪に

アンティークゴールドの声の大きい男と

シルバーの髪に、オーロラシルバーの澄んだ目を持つ

眠たげな美青年だった。

いや、この学園の生徒基本そうだけど

その中でも特に。

ラギー「えっ！？あれっ！？

お前らはさっき、群衆に飲み込まれたはず…」

ケイト「ざーんねん！

あれは俺のユニーク魔法『『舞い散る手札』(ｽﾌﾟﾘｯﾄ・ｶｰﾄﾞ)』で増えて

変装したオレくんたちでした！」

そう、ブッチ先輩の行動を見ていながら僕が何もしなかったのは

ブッチ先輩に行動させても、何ら問題なかったから。

むしろこれがわかっていたんだから、行動させて証拠をつかむ。

これが、リドル先輩の作戦。

ケイト「俺、ディアソムニアの寮服ちょっとあこがれてたんだよね～

着られてラッキーみたいな♪

後でマジカメにあげよっと。

あ、Aちゃんもうちの寮服着て一緒に写る？」

「なんじゃ。そういうことならわしの寮服も貸してやったのに。

そこの娘にも貸してやろうか？」

ケイト「うーん。リリアちゃんのは俺にはちょっとキッツいかなぁ…」

『…僕はハーツラビュルがいいので、いいです。』

エース「へぇ、うちの寮服そんな好きなんだ。転寮する？」

『転寮はしない。

ただ…エースたちとおそろいだから、好きなだけ。』

ケイト「おぉ…Aちゃんってたまにキュンとすること言うよね～…」

何だこの雰囲気、完全に乗った僕にも責任はあるが

敵陣の真っ只中でする会話ではない。

現にキングスカラー先輩の顔が凄いことになっている。

レオナ「おい、この茶番はどういうことだ。」

リリア「リドルから話を聞いてな。一芝居撃たせてもらった。」

ラギー「じゃ、じゃあ…マレウスは？」

「もちろんご健在だ！

先程の群衆の混乱も、全ての人間をコロシアムまで

安全に魔法で誘導してくださった。感謝しろ！」

完全に四面楚歌。

必死になってやった作戦もこちらの作戦で水の泡。

さぁ、どうするよ獣さん。