その監督生、よく落ちる。【ツイステ】 (ページ47)

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新参者の下克上ページ47

時刻、翌日の放課後。15時半過ぎ。

ハーツラビュル寮にて。

少し持ち運びに注意を払わなければいけない荷物を持って

ローズハート先輩と向き合うエースとデュースを見ていた。

『ふぁぁ…ねむ…』

ケイト「あれれ、Aちゃんお眠だね。

もしかして、あの2人と朝まで遊んじゃった？

それとも…昨日はお楽しみだったとか？」

『…はい？

あの2人はご飯食べてすぐ寝ちゃいましたから、お楽しみって程じゃなかったですよ。

それに、僕が寝不足なのは昨日キッチンに籠ってたからで…ふぁぁ。』

ケイト「う～ん、そういう意味じゃな～い。」

どうしてこんなことになっているのか。

簡単である。今から2人と寮長が決闘をするのである。

決闘は、学園長立会いの下で行われるらしく

珍しく学園長がこの場にいたが、そんなことはどうでもいいくらい眠い。

クロウリー「これよりハーツラビュル寮の寮長の座をかけた決闘を行います。

挑戦者はエース・トラッポラ。そしてデュース・スペード。

挑戦を受けるのは現寮長であるリドル・ローズハート。」

決闘の掟に従って、エースに着けられた首輪が外れた。

さてと…これで「謝らずに首輪を外してもらう。」は達成したけど

負ければ、どうせすぐに付けられることになる。

リドル「君たちが僕に決闘を挑むと聞いて耳を疑ったよ。

本気で言ってるのかい？」

エース「当たり前じゃん。」

デュース「冗談で決闘を挑んだりしません。」

リドル「…まぁいいや。それじゃあさっさと始めよう。」

ケイト「リドルくん、今日の午後のお茶の用意はどうする？」

リドル「愚問だね。僕のお茶の時間は毎日きっかり16時とルールで決まってる。」

ケイト「でももう15時半を過ぎてるけど…」

リドル「僕が遅刻をすると思うのか？

どうせすぐ決着がつく。

そういうわけで、僕には時間がない。

一人ずつ相手をするのも面倒だ。二人纏めてかかっておいで。」

ものすごい余裕、それを裏付ける魔力の量と質が

魔法にそこまで詳しくない僕でもわかるほどに、あの2人とはケタ違いだ。

これは…始まる前から勝負がついているようなものだな。

クロウリー「私が投げたこの手鏡が地面に落ちて割れるのが始まりの合図です。

では…レディ、ファイッ！」

学園長の投げた手鏡が、音を立てて割れた瞬間。

ローズハート先輩の声が響いたかと思えば

エースとデュースの首に見覚えのあるハートの首輪がかかっていた。

瞬く間に、決着はついてしまった。