その監督生、よく落ちる。【ツイステ】 (ページ34)

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薔薇を塗ろうページ34

あの後、完成したタイミングでケイト先輩が乗り込んできた。

様子見に来たって言ってるけど…絶対タルト食べに来たでしょこの人。

エース「A、お前も食ってみろよ！」

グリム「めちゃくちゃ美味いんだゾ！」

ボーっとしているうちに、どうやら試食会が始まっていたらしく

エースが僕にマロンタルトを差し出していた。

食べろと言われたので、エースが差し出していたマロンタルトを口に含んだ。

エースが、タルトを持ったまま。

エース「……お前。」

『…？……あ、ごめん。』

エース「別に、いいけどさぁ…」

ケイト「あれあれ、エースちゃん顔真っ赤じゃない？

わかる～今のAちゃん最高に可愛かったもんね！」

『…？』

エース「だぁぁ…ケイト先輩余計なこと言わないで！

Aも、自分で持て馬鹿。」

『はーい。』

エースからタルトを受け取ると、なぜかものすごい離れられた。

普通に落ち込んだ。

『……』

エース「…もう！そんな捨てられた子犬みたいな眼すんなって！」

トレイ「本当にお前ら仲いいな…」

ケイト「あ、そうだ。ねぇねぇトレイくん、あれやってよ。」

トレイ君「あれ？…あぁ、あれか。」

あれで会話されてもわからないです先輩方。

という言葉を飲み込み、一旦タルトを食べるのをやめて先輩の話を聞くことにした。

トレイ「お前たち、好きな食べ物は何だ？」

エース「俺は、チェリーパイとハンバーガー。」

グリム「俺様はツナ缶なんだゾ。

あとは、チーズオムレツと、焼いた肉と、プリンと～」

デュース「強いて言えば、オムライスですかね。」

『…好き、かはわからないですけど…ファストフードです。』

ケイト「俺はラム肉のグリル・ディアボロソースかけ。」

トレイ「それじゃあ行くぞ。『薔薇を塗ろう!』(ﾄﾞｩｰﾄﾞｩﾙ・ｽｰﾄ)

では、マロンタルトをもう一口どうぞ。」

言われるがままに、マロンタルトをを口に含むと

口の中に広がったのは、マロンタルトの味ではなくハンバーガーの味だった。

『…凄い、味を変える魔法…？』

トレイ「正確には『要素を上書きする魔法』だな。

味だけじゃなく、色やにおいなんかも上書きできる。

効力は短時間しかもたないけどな。」

『……そうでしょうね、こんな恐ろしい魔法が永久に続かれても困りますし。』

トレイ「…恐ろしい魔法か、どうしてそう思うんだ？」

『…元々あったものを、別のものに塗り替える。

記憶も、魔法も…そんな魔法だと思うから。』

トレイ「…お前は本当にすごいな。」