その監督生、よく落ちる。【ツイステ】 (ページ11)

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優等生ページ11

僕がお願いしてから、見た目優等生くんは何がブツブツと言い始めた。

いや、いいから捕まえてください。

「いや…やっぱり…」

グリム「もうなんでもいいから早くぶちかますんだぞ！」

「何でも！？何でも…ええい！

なんでもいいからいでよ！重たいもの！」

見た目優等生くんがそう叫んだ瞬間。

トラッポラの上に大きな釜が落ちてきた。

『うわあ…大丈夫、トラッポラ？』

エース「コイツに頼んだ張本人が何言ってんの…！」

『だって、トラッポラが逃げるから。』

エース「はいはい、俺が悪かったよー」

何とか大釜の下から這い出たトラッポラを確認してから

トラッポラを止めてくれた見た目優等生くんに向き合った。

『初めまして、僕はA・ソリトゥス。

さっきはトラッポラを止めてくれてありがとう。』

「いや、お礼を言われるほどの事じゃない。

僕はデュース、デュース・スペードだ。

よろしくな、A。」

『……うん、よろしくデュース！

にしても凄かったね、さっきの魔法。

ふふっ…ちょっとやりすぎだったけど。』

デュース「なっ…君が止めろと言うから…」

ファーストネームで呼ばれて少し戸惑ったが

なんとか相手に合わせて会話出来た。

隣のトラッポラが妙に不服そうな顔してるけど

僕の知ったことじゃない。

エース「……ってあれ、グリムは？」

『そういえばさっきから静か…あれ、グリム…？』

鏡舎の中を見渡せど、あの猫のような姿は見当たらなかった。

何となく察した。あいつ逃げたな。

エース「あいつ…！人餌にして逃げやがった…！

ったくもう…おい、お前にも責任あるんだから

グリム捕まえるの手伝えよ。えっと…ジュースだっけ？」

デュース「デュースだ！『でゅ』！

なんで僕が…」

何故か言い争いを始めた二人。

僕には関係のない話なので、先程トラッポラが潜ろうとした鏡を見ていた。

周りが薔薇やトランプの飾りで装飾された鏡の上に、何やら紋章の様なものがあり

そこには「HEARTSLABYUL」と書かれていた。

ほかの鏡も、装飾や紋章の形等は違えど

同じような感じで、紋章には何やら文字が刻まれていた。

『サバナクロー、オクタヴィネル、スカラビア

ポムフィオーレ、イグニハイド、ディアソムニア…いや何語。』

もしかしたら、これも常識的なことなのかもしれない。

けど、この世界の常識は僕には分からないし

トラッポラにでも聞いてみよう。

今度は、普通に。

『トラッポラ、この紋章にある文字…ってあれ。

皆、どこ行ったの？』

悲報、僕置いてけぼり。