Don‘t like34 ページ36
一織side
『本？私の持ってる本なんて恋愛小説しかないけど』
「それで大丈夫です。たまには少し違ったものも読んでみたいなと思ったんです」
『やっと興味を持ったか！仕方ないなーよし、私のお気に入りを貸してあげる！』
荷物から本を取り出して、私に差し出す
「ありがとうございます
あと、もう一つお願いしてもいいですか？」
『急にどうしたお前…いいよ、今はなんか機嫌がいいから』
「手紙、書いてくれませんか」
『…手紙？月1とかで？』
「頻度は五十嵐さんの自由で構いません
でも、最低で2通はください
治療が完了した時と、帰国するときに」
ぽかんとしたまま頷く五十嵐さん
『って、それ私が治る前提じゃん』
「当たり前でしょう。治してもらわないと困ります」
『私も治るつもりです！
その時に返してね、その本』
「それまでに読み終わります
だから、絶対帰ってきてください」
飛行機の時間まであと数十分
言いたいことを沢山話そう
五十嵐さんの嫌いな所も、好きな所も全部
「貴方が居てくれたおかげで、最近凄く楽しいんです
私のモノクロな世界に色を付けてくれてありがとうございます」
『私の世界は色がはみ出てるくらいカラフルな世界だからね！
和泉の世界を彩るなんて朝飯前だよ！』
「カラフル過ぎて眩しいのであまり近づかないでください」
『んなっ…』
「冗談です」
楽しい時間はあっという間
もう搭乗手続きをする時間だ
『じゃあね、和泉』
「またねにしてください
絶対にまた会ってもらいますからね」
『霊体になってないことだけ願っといて』
「はい、頑張ってください」
手を振って見送る
昨日、教室で見送ったのとは違う
暫く会えないのは寂しいけれど…絶対にまた会うんですから大丈夫です
それまでにもっと凄いアイドルにならないと
彼女が帰国したらすぐに名前を聞くような
そんなアイドルに
「一織ー！！」
寮に帰ってきて、一番に聞いた声が七瀬さんの声
「あれ、イチ学校は？」
「イオリ？サボりですか？」
「はい、ちょっと友達を見送りに」
「五十嵐ちゃん、どっか行くのか？」
「二階堂さん、五十嵐さんをそういう呼び方するのやめてください…
えぇ、ちょっと遠いところに」
「えー！なんで一織だけが知ってるんだよそれー！」
「友達だからです、七瀬さんは違いますもんね」
何時までも待っていますから
君の優しい声をもう一度聞かせてください
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あー - 一織かっこよすぎ！凄く感動しました！！これからも頑張ってください！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: f61b58d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
天空の巫女(プロフ) - 1.9さん» ありがとうございます！一織のキャラいまいち掴めてなかったので心配でしたが、そう言っていただけると嬉しいです！ (2019年4月3日 9時) (レス) id: 65781b15d9 (このIDを非表示/違反報告)
1.9 - 一織最高…!とっても面白いです!!これからも楽しみにしてます!頑張って下さい (2019年4月3日 8時) (レス) id: 47aa25969b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2019年4月1日 15時
