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一織side
『…どうだろうね
私が和泉の事どう思ってようが、貴方の事は好きにならない』
「待って五十嵐さん！」
『また明日、じゃあね』
彼女にしては重く暗い声
五十嵐さんに告白して断られていた彼は走り去ってしまった
『…で、いつまでそこで見てるのかなー和泉？』
「気づいていたんですか」
『むしろ気づかないと思われてたことが驚きだわ
どうした？一緒に帰りたい？』
「いいえ、これを忘れていたので渡しに来ただけです」
彼女に、日記帳を差し出した
『え、あぁ…ありがと
ごめん、今日用事あるから急いで帰るね…』
私から日記帳を奪うように取った五十嵐さん
『…読んだ？これの中』
「読んでませんよ、そんな失礼なことしないです」
『だよね、和泉はそんな非常識じゃないよねー
じゃあ私は帰るから、バイバーイ！
あ、そうだ…和泉』
「なんですか？」
『和泉、ありがとう』
何に対するお礼何だろう…
それだけ言うと、後ろ向きで手を振って歩き出した
「気を付けてくださいね、いつ車に轢かれてもおかしくないんですから」
『何なの、和泉って私に死んでほしいの』
冗談で彼女は言ったんだろう
でも、今の私には冗談に聞こえない
「そんなわけないでしょう！お願いしますからそんなこと言わないでください！」
『…ご、ごめん……』
私から逃げるようにして帰っていった
さっき見た日記の事を忘れたくて、急ぎ足で寮に帰った
何で今日に限って四葉さんはいないんだろう…
「一織くん、おかえり」
寮に帰ると、逢坂さんが出迎えてくれた
「逢坂さん…MEZZO"の仕事は？」
「今日は環くんだけなんだ。それより一織くん、何かあったの？」
「…逢坂さん、もし友達ができた後
その友達が病気で死ぬかもしれないと知ったら…どうしますか？」
「えっと…急に何で？」
「いえ…最近読んでいる本がそういう話なんです」
最近嘘をついてばかりだ
ごめんなさい逢坂さん…
「…僕は、言いたいことを全部言うよ
嫌だと思った事、好きな事、全部全部伝える…心残りなんて無いように
その相手が大好きなら、ちゃんと伝えるんだ…感謝も、お別れも全部」
「逢坂さん…」
「なんて…それは本の話なのに僕の意見があっても仕方ないよね」
そう言うと、自室に戻っていった
逢坂さんの言う通りだ…言いたいことは言わないと
「五十嵐さん…ごめんなさい
貴方との約束を守れそうにありません」
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あー - 一織かっこよすぎ！凄く感動しました！！これからも頑張ってください！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: f61b58d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
天空の巫女(プロフ) - 1.9さん» ありがとうございます！一織のキャラいまいち掴めてなかったので心配でしたが、そう言っていただけると嬉しいです！ (2019年4月3日 9時) (レス) id: 65781b15d9 (このIDを非表示/違反報告)
1.9 - 一織最高…!とっても面白いです!!これからも楽しみにしてます!頑張って下さい (2019年4月3日 8時) (レス) id: 47aa25969b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2019年4月1日 15時
