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一織side
『何にも……ないから…はぁっ……』
｢……嘘つき｣
『嘘はついてない……ふぅ…ただむせてただけだからさ』
息が落ち着いたのか、立ち上がってタオルを持って教室を出ていこうとしている
むせたって……近くに飲み物も何も無いのに…
｢むせただけであんなに汗かきますか？｣
『持久走の後だよー？
さ、早くグラウンド戻らないと先生に叱られるぞー』
｢待ってください。私も行きますから｣
今は彼女を1人にはできない
ここで彼女を見離せば、夢見が悪いから
『でもまさか和泉が私を心配して追いかけてくれるなんてね、デレ期？』
｢心配してません。ただ、貴方を1人にしてはいけないと思っただけです｣
明らかに無理をしているのに、大丈夫なように振舞っている
…まるで、七瀬さんの様だ
『そういうのを心配っていうの！
嬉しかったよ、ありがとう』
｢そう思うならちゃんと話してください｣
『だから嘘ついてないってば！』
｢はいはい、わかりました｣
『兄貴みたいな受け流し方するなー！』
｢授業中です、静かにしてください｣
話しているうちにグラウンドに着いた
これから、残りの男子の計測のようだ
｢間に合いましたね｣
『お、今から？
さっき手振り返してくれなかったんだから、手振ったら振り返してね！』
｢気づいてないフリをしますので安心してください｣
後ろでギャーギャー文句を言っている五十嵐さんを無視して、スタート位置に着く
｢あの人あんなに騒いで大丈夫なんですか…｣
｢なぁ和泉、お前なんで五十嵐と一緒に校舎から出てきたの？｣
隣に並ぶクラスメイトが話しかけてきた
厳しい表情をしている
｢忘れ物を取りに行くタイミングが重なったんです｣
｢へぇーお前でも忘れ物するんだな｣
安堵の表情に変わった
さっきのことは黙っていた方がいい気がする
計測がスタートすると、本当に五十嵐さんは手を振ってきたから無視した
｢和泉ー！ふざけんなー！｣と聞こえるがそれも無視
｢……ッチ｣
やめてください五十嵐さん
さっきのクラスメイトが睨んでます
｢はぁ…ふぅ……｣
｢いおりん速かったな！｣
計測が終わると、四葉さんがすぐに駆け寄ってきた
｢貴方ほどではないですよ…｣
『和泉ー？なーに無視してくれてるのかなー？』
｢有言実行したのみです｣
『そこで有言実行しなくていいですー！』
｢A！着替えに行くよー！｣
『はーい！じゃあな和泉、たっくん！』
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あー - 一織かっこよすぎ！凄く感動しました！！これからも頑張ってください！ (2019年4月28日 22時) (
レス) id: f61b58d8b0 (このIDを非表示/違反報告)
天空の巫女(プロフ) - 1.9さん» ありがとうございます！一織のキャラいまいち掴めてなかったので心配でしたが、そう言っていただけると嬉しいです！ (2019年4月3日 9時) (レス) id: 65781b15d9 (このIDを非表示/違反報告)
1.9 - 一織最高…!とっても面白いです!!これからも楽しみにしてます!頑張って下さい (2019年4月3日 8時) (レス) id: 47aa25969b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2019年4月1日 15時
