【文豪ストレイドッグス】人虎と変人と理想主義者に囲まれてるので助けを求 (ページ6)

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～『私の異能力って割と強くないですか』太宰「冬に怒らせれば強いね」～ページ6

叫び声と共に、私の周りを紫の輪が舞う

私の今の感情は…
驚き＿＿雷

虎「ガァァァァァァァァアァァッ！！」

『ごめんね…敦』

虎への攻撃はできた
でも、ここからどうすれば…？

太宰「A！！こっちだ！！！」

太宰さんの声に反応し、壁際へと向かう

太宰「君では私を殺せない

異能力＿＿人間失格」

太宰さんが虎に触れると、虎の姿は無くなり、気を失っている敦が現れた

『敦！！』

太宰「んー…男と抱き合う趣味はない！」

『敦！？』

太宰さんが投げた敦を間一髪で受け止める
ん…？敦の手……

国木田「太宰！！」

太宰「遅かったね、国木田君。虎は捕らえたよ」

オカシイな…私もう異能力使ってないし悲しくないはずなのに…寒気が…

国木田「はぁ…何だこれは…」

太宰「虎に変身する能力者と…Aの能力はよくわからないや」

国木田「そうではない。何だこのメモは」

太宰「15番街の倉庫に虎が出る。逃げられぬ様、周囲を固めろ。
…実に完結で良いメモだ！」

国木田「次からは事前に説明しろ。おかげで非番のやつらまで借り出す始末だ。酒でも奢ってやれ」

完全に置いてけぼりな代継さんです
また知らない人が三人ほど増えたけどもう気にしちゃいけないよね

太宰「それよりA、大丈夫だったかい？」

『何がです？』

太宰「いきなり異能力を出すものだから…私だって吃驚してるのだよ？」

『あぁ…さっきの手紙に書いてあったんです。私の能力は私の感情によって変わっていくって』

太宰「能力の説明は良いのだよ……兎に角、君が無事でよかった…」

そう云って、思いっきり抱きしめてくる
不思議と厭だとは思わなかった

太宰「もう…あんな思いは御免だ」

『太宰さん…』

記憶喪失の人ってこういう風に思うのかな

なんで何もわからないんだろうって
自分だけ忘れてるのが辛いって

「こら太宰、其の子がかわいそうだから早く放してあげな」

太宰「酷いなぁ…与謝野女医は」

『太宰さん…あなたは一体……』

私を抱きしめる太宰さんの声が少し低くなり

太宰「今迄は他人の空似かと思っていたけれど……先程の異能力を見て確信した」

私から少し離れ、顔をしっかり見ると

太宰「君の名前は代継A、もう会えないかと思っていたよ…」

『だから…なんで私の名前知ってるんですか…あなたは』

太宰「今はわからなくていい…彼らに会ったら少しはわかるだろうし」