Storage*27 ページ28
side on Soraru...
「――で、本日はどんなご用件で。」
「え、何怒ってる?びっくりさせたのは謝るって……ごめんね?」
「別に怒ってないからいいよ。で、何?」
……これは間違いなく怒ってるな。いや、どちらかというと拗ねてるに近い気もするけど。
そっぽを向かれたまま話している現状。
聞こえてくる声には心なしか怒気に近い、苛立ちのようなものが含まれているように感じられる。
そのツンとした表情も見慣れたものだから、未だにどこかよそよそしさの残る態度に違和感を感じてしまうのだろう。
「……なに、人の顔じっと見て。なにか付いてる?」
「あ、いやそういう訳じゃなくて。」
無意識の内に凝視してしまっていたようだった。
"じゃあどういう訳よ"などとなんとも不満気に口を尖らせる彼女は、やはり年不相応に可愛らしいと思う。まあそれも、幼馴染みとしての身内びいきもあるのかもしれないのだが。
ちなみに凝視していた理由もそれで――というか凝視というより見惚れていただけ――
「……可愛いなぁって」
「…………は」
――あ、やっぱり。
その一言を口にした途端、耳の先まで真っ赤になった。
……この3ヶ月程一緒に過ごした中で、いくつか気が付いたことがある。
その人間の性質とでも言おうか、記憶がなくても根本的なところは変わっていないらしい。
照れるところ、怒るところ、そして笑顔を見せる時。
そんなポイントは昔のままで、変わっていない。無論その時々の態度も。
「……やっぱり、AはAだ。」
「……なによそれ。」
いかにも不服そうな表情を浮かべるが、その赤い頬のせいで迫力は全くと言っていいほど無かった。
ベッドに横たわった状態から上半身だけを起こして、その透き通った瞳をこちらへ向いている彼女。
――その視線が俺だけに向けられているのかと思うと、それだけでこれ以上ないほど嬉しくなる。
そんな、想いをこめて。
「――……俺の好きな、Aのままだよ。」
「…………ふん」
再びそっぽを向かれる。
その長い髪から覗く華奢な耳は、やっぱり赤く染まっていた。
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宇宙音(プロフ) - 裏音さん» わわわありがとうございます!!楽しんでいただけるようなものを目指して準備してますです!(?) (2015年3月14日 23時) (レス) id: c19bdcd8dd (このIDを非表示/違反報告)
裏音 - 完結おめでとうございます!前作から全て読みました!すごく面白いと思います!続編、楽しみにしていますね( ´∀`*)ゞ (2015年3月14日 17時) (レス) id: b03c2882f6 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙音(プロフ) - まひめさん» 感動するだなんてお言葉、恐縮です……!!応援ありがとうございます!! (2015年1月24日 0時) (レス) id: c19bdcd8dd (このIDを非表示/違反報告)
まひめ - すごくいい小説ですね…!!感動します。更新頑張ってください! (2015年1月20日 20時) (レス) id: 20c20fcea2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宇宙音@千歳 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sorane9132/
作成日時:2014年7月25日 16時