【そ.ら.る】Heart to each other echoed - Sound overlapping -

Storage＊24 ページ25

side on Chitose...


そう言って無理矢理取って付けたような、不器用な作り笑顔を浮かべる亮さん。
"そうか、思い出す手伝いをする約束"なんて、そう思ったのも束の間。

――あぁ、私、なんてことしでかしちゃったんだろう。なんて。

生まれる後悔、そして途方もない罪悪感。

今更後悔の念を生んだってそれこそ言葉通り"後に悔やんでる"だけだからどうしようもない。
し、どうにかする術もない。
むしろどうにか出来るなら教えてほしい、今の私にこの感情を文字にして相手に伝えられる力があれば。

――傷付いたこの人を、包み込んであげられるだけの心さえあれば。


「……っ」


どうすればいいの？
私には何が出来るの？

私には、何も出来ないの？

……そんなことないでしょ、このまま引いてしまったら出来ることも出来ないまま。

考えろ、思い出せ、私。
ここまで私によくしてくれてきた人になんの恩も返せないなんて、そんなのあんまりだ。


――――――それなら


『――ぱさっ』

「――っ、なにして……!?」


衣擦れの音と重なった影、ひどく驚き戸惑った様子の亮さん。

たった１日でどこまで急展開を迎えるのだろうか、恋人だったのを知っただけにあきたらず――


――私が自ら、相手を抱き締めるだなんて。


「……私が、記憶ないって言った時。」
「………………。」
「だからあんなに、驚いてた？」
「…………うん。」
「……ごめんね」
「別に悪いことしてないだろ」
「でも、事実だから」


"結果的に、[千歳A]の大切な人を傷付けてしまったのに変わりはないから"


本心だった。全部言った"はずだった"。
だけどそう口にして心の奥に残ったモノがあることに気が付く、あれ、なんで。

"……何が足りない？"




――――私、どうしちゃったんだろう。


＊


8/19まで更新出来ませんごめんなさい……!!
しばらくお待ち下さい、帰って来たら頑張るので……!!!!!!!

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