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結弦「Aが思ってることは分かるけど俺はやめるべきじゃないと思うよ。」
A「どうして…。」
結弦「俺はAに闘志がないとは思わない。聞いたよ?アメリカのあとやけになって練習したんでしょ?」
A「そんなこと…。誰から聞いたの…?」
結弦「ん?笑 昌磨笑」
A「…。でも確実に今の私には闘志は…ない…。最初から辞めるべきだったんです。五輪でメダル取った時に…。」
結弦「だめだよ。まだ、夢叶ってないじゃん。」
私は首を振って応えた。
A「そんなことない。私の夢は五輪のき…ううん、メダル。ほら、もう叶ってるじゃないですか。」
結弦「違う。"金メダル"でしょ?」
そう言われて固まる。
結弦「まだ叶ってない。夢、叶えられなくていいの?五輪のとき、僕に泣いて言ったよね?"悔しい"って"同い年に負けた"って。その気持ちはもうなくなったの?」
私は必死で涙を堪えた。
結弦「その気持ちをバネにしないと。目標がなかったら闘志なんか湧いてくるわけないじゃん。」
何年もの間、世界の頂点に君臨する"王者"ならではの言葉だった。
選手としてのピークを超えた今でも彼が未だ頂点に君臨する理由がわかった気がした。
でもそんなゆづくんの煽る言いかたに、何か分からない気持ちがふつふつと湧いてくる。
結弦「今のAには前にあった覇気が感じられない。集中力も…何よりスケートを楽しむってことも、最近みてると明らかに練習不足って感じだし。プログラムに気持ちが入ってない。」
そう言われた瞬間私の中で何かがぷつんと音を立てて切れた。
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翔夏(プロフ) - まちさん» ありがとうございます!気まぐれ更新ですがよろしくお願いします! (2019年4月2日 20時) (レス) id: 5c3465a8f7 (このIDを非表示/違反報告)
まち(プロフ) - あと一歩表彰届かないところがリアルでした!面白いです。続きが気になります。 (2019年3月31日 18時) (レス) id: fade814303 (このIDを非表示/違反報告)
翔夏(プロフ) - かなさん» 先ほど気づいて修正しました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年3月4日 23時) (レス) id: 5c3465a8f7 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月4日 23時) (レス) id: d5d073bdf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔夏 | 作成日時:2019年3月4日 23時