信じる心は知っている。

No.20☆ ページ21

若「あ、逃げたぞ！」

あーあ、チョコシューが。

ダッシュしながら、過ぎていくコンビニのチョコシューに、思いを馳せる。

チラリと後ろを見ると、若武を筆頭にドンドン来ている。皆秀明バッグを持っていなかったから多分、小塚君に預けたのだろう。

でも、そんなスピードじゃ、うちの母親にも追い付けないよ？

捕まらないギリギリのスピードで走り続ける。ようやく家に着き、ドアに手を掛ける。クルッと振り返り、追い付いてきた皆を見回す。

彩「まさか、不法侵入はしませんよね？法律のエキスパートじゃなくてもわかると思いますが」

黒「クソッ」

残念でした。

彩「女の子１人、捕まえられないとは思いませんでした、ちゃんと鍛えたほうが良いですよ」

そう言い残し、家に入った。

私は昔から運動神経が良かった。でも、学力と同じ理由で隠した。だけど、黒木君が走ってるのを見て、またやりたくなった。ランニングの成果はあったんだな。頑張って続けて良かった。

手を洗ったり、着替えたり、お風呂に入ったりして、自分の部屋に行った時、ふと思い付いたことを実行するべく、ノート類を探した。

ちなみに、部屋は若干物が減ったかな？ってくらい片付けた。パッと見じゃわからないかもだけど、一応冬用の服とかは全部詰めたし、文房具とか、使えるけど使わないやつとかも全部詰めた。奈子の方もちゃんと少しずつやってるみたいで安心した。
つまり、クローゼットとか、タンスとか、引き出しとか、中身がほぼ空の状態ってこと。

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