義勇さん好き集まれ！義勇さん短編集〜 第１弾

酔っ払って帰ってきたら… ページ8

(名前)「全集中 雪の呼吸、参ノ型 六華繚乱！」

雪がサラサラと優しく舞った、

それはまるで花弁がはらりはらりと風に揺られるように。

雪がヒューヒューと吹雪のように激しく舞った、

それはまるで花弁が入り乱れるように。

次の瞬間、鬼たちは凍りついたように動けなくなってしまった。

目の前の彼女に見惚れているようにも見えてしまうほど、

彼女が見せたその世界はただ美しかった。

(名前)「甘露寺ちゃん、今だよ!」

甘露寺「うん！ありがと、(名前)ちゃん！」

(名前)が凍らせたように足止めした鬼を、

くるくると柔軟性のあるリボンのような刀を

持った甘露寺が次々に首を落としていく。

煉獄「うむ、初めての合同任務でこれほどの連携、

　 よもや2人は普段から仲良しか何かだったのか！」

刀についた鬼の血をはらいながら、私たちを褒めてくれる煉獄さん。

ようやく今日の任務の終わりが見えてきた、

とてもたくさんの鬼を切った。

今日は山にとても多くの鬼がいた、しかし弱かった。

弱かったとはいえ気を緩めてはいけない、と

私は気を引き締めて柱のみんなと山を下山した。

まだ出会ったことはないが、上弦の鬼や鬼舞辻無惨は

どんな姿でどんな血鬼術を使い

どれだけの人間を殺してきたのだろうか…。

そんなことを考えるだけでまた明日の任務も頑張れる気がした。

苦しみや痛みや怒りは、明日に進む原動力になることがある。

私が辛いとき、よく義勇さんがかけてくれた言葉だ。

義勇「(名前)、怪我はないか。

　 今日の任務は胡蝶たちのものより軽く思える。

　 胡蝶たちが行った任務は場所的に鬼の出没率が高い。」

(名前)「そうですね、でもしのぶさんならきっと大丈夫ですよ。

　 私たちが思っている以上に強い人ですから。」

「そうだな。」と私の隣を離れず歩く義勇さん。

すると後ろから可愛らしい声が私と義勇さんに話しかけてきた。

甘露寺「でも不死川さんがいたわ！

　 しのぶちゃん、不死川さんの荒々しさには

　 いつも少し怒っているから大丈夫かしら…。

　 でも怒ってるしのぶちゃんもカッコよくて素敵だわ…！」

しのぶさんには荒々しくて勝手な行動を

しがちな不死川さんとは相性が悪い。

私が心配な気持ちで一杯になっていると、

義勇さんは

「胡蝶も不死川も自らの感情のぶつけ合いで任務を

　遂行できないほどでは柱になどなれていない。」

と言った。

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