愚図で泥棒で最低なので、今日も悪役を演じます

悪役　捌 ページ10

竈門炭治郎side

『それで、話は？』

やっぱり、鬼雷さんからはなにも匂いがしなかった

善逸は少し怯えているようで、伊之助は見定めるかのように見ていた

「はい。あの、、、

どうして鬼雷さんは桜見さんを傷つけていることになっているのですか？」

『！、、、胡蝶が言ったのか』

俺は頷いた

すると、なにか鬼雷さんから少しだけ、悲しい匂いがした

けど、それはすぐに消えて、またなにも匂わなくなった

『そうだな、、、単に言えば、楽しいからだ、、、で？』

俺はその言葉は嘘に感じた

かすかに、、、かすかにだけど、悲しい匂いがまた、にじみ出ていた

「嘘はつかないでください！鬼雷さん！

俺にはわかります、、、苦しいんですよね？」

『、、、別に。苦しくはない。

俺は悪で、アイツらは善ということだからな』

「いえ！鬼雷さんからは、かすかにですが、、、

深い悲しみの匂いがするんです！嘘はつかないでください！」

俺が大声で鬼雷さんに言うと、鬼雷さんは下を向いてふっと笑った

『ふふ、、、君はどこまでも真っすぐだね』

その時の鬼雷さんの匂いはふわりと、優しい匂いがした

『君なら、、、全てを話していいかもしれない』

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