Episode.20 ページ21
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「Aさん、お早うございます」
「あ、テツヤ君!!おはよう!ちょっといいかな!!」
「っえ、あ、はい。」
事務室へ入るなり、私はテツヤ君の腕を引き少し離れた相談室へ入った。
手を離し、テツヤ君へ向き合う。
「ねえ、昨日私に何か言おうとした?したよね?!」
「昨日、ですか」
「そう!私が帰ろうとした時!!」
「ああ、あの時ですか」
大輝の話が正しかったらテツヤ君はきっと、
きっと…
「赤司くんが帰ってきている、と伝えたかったんです」
やっぱり、そうだったんだ。
私の聞き逃し…ああ、昨日あった事は全部私の責任だわ。
日頃の行いが悪かったせいだ…
「どうかしたんですか?」
「…ううん、いいの。
そっか、赤司くん帰ってきてるんだね」
「はい」
そーですかそーですか。
帰ってきていたんですか。
「ありがとう、それだけ聞きたかっただけなの。
もう戻ろうか」
「Aさん」
「はい!なに!!」
振り返り、外へ出ようと取っ手に手を伸ばした私は、自分の名前を呼ぶその声に振り返る。
もう、絶対テツヤ君の話は聞き逃さない。
絶っっっっ対、後悔しそうだから!(必死)
「え、いや、別にそんな必死に聞かなくても」
「いいの!何だった?!!」
「あ、はい。
赤司くんが、あなたに会いたいと言っていましたよ」
「へ、」
赤司くん…が?
私に?
ドグンッ
分かるくらい胸が鳴り、全身へ伝わって消えていく。
昨日、彼の車から突然出ていって雨の中走って帰った。
それも全部夢だったら良かったのにって、何回も思ったけど
目が覚めれば大輝の家にいて、思い出すのは彼の悲しそうな顔だった。
はあ……
私ってどんだけ自分勝手で自己中女なの…
「Aさん?」
「はっ…へ、なに?」
「いえ、別に。
さっきの話、どうするか決めて下さいね。
赤司くん返事待っていると言っていましたから」
「あー…うん。ありがとうね」
「Aさん、」
「…っ」
絡めた目を逸らした私に刺さってきたのは、テツヤ君の真剣な瞳だった。
そう名前を呼ばれて私は嫌でも目を合わせるしかない。
「僕は何も言いません。
これは、赤司くんとAさんの問題です。
この先の事は全て、あなた次第ですよ」
「…分かってる、もん。そのくらい。」
あとは、私が何とかしなくちゃならない。
このゴタゴタを解決するには、それしか手はない。
お互いちゃんと話し合う?
…それしか無いのかな。
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羅夢(プロフ) - スカビオサさん» あ、ほんとですね!!!ご指摘ありがとうございます助かります! (2017年5月30日 7時) (レス) id: da06b6f43d (このIDを非表示/違反報告)
スカビオサ(プロフ) - 天ノ弱は曲名なので、天の邪鬼だと思います。意図的でしたらすみません。 (2017年5月30日 2時) (レス) id: b80a207be1 (このIDを非表示/違反報告)
あんぽんたんこ(プロフ) - 羅夢さん» お話さっき書きました笑 駄作なんですけど…笑 ありがとうございます´`* (2015年8月3日 20時) (レス) id: 715647ff88 (このIDを非表示/違反報告)
羅夢(プロフ) - あんぽんたんこさん» 赤司君とのお話書いてるんですね♪嬉しい、仲間が出来た感じがします。(*^^*)ぜひ、お友達になりましょう!!! (2015年8月3日 20時) (レス) id: 6d912d8097 (このIDを非表示/違反報告)
あんぽんたんこ(プロフ) - 羅夢さん» はい!´`*自分始めたばっかりで不安がいっぱいで、お友達希望してもいいですか?図々しくすいません。 (2015年8月3日 20時) (レス) id: 715647ff88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羅夢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/soraland2
作成日時:2015年8月3日 14時