【銀魂】空から女の子が降ってきました。18

第七百二十七訓 ページ37

まってまって待って待って待って待って待って。落ち着いて？落ち着こう？落ち着いた所から全ては始まるよ？






『いやいや待って。有くん？えついに血迷った？良くないってそういうの』



有「あはっ、あの眼鏡に勝つ為にはやっぱ既成事実くらいは作っとかないと駄目ですよねー…」



『ききききせっ、』






きせい、きせ、既成事実ぅ！！？待って、血迷った？！いつもの有くんなら罵られたとこで馬鹿な事叫び散らしながら去ってたじゃん！！！






有「でもアンタのせいでしょ、俺の前で違う奴の名前ばっか出して…俺がどれだけアンタを大切に思ってるかわかってない」



『えっ？へ、あの…』



有「俺はアンタが宇宙一好きだ。自由人なところも、加虐趣味がちょっぴりあるところも、何だかんだ優しいところも、女を出す瞬間がたまらなく可愛くて、加虐心と庇護欲を同時にそそられるところも全部好き」






逃げられないように両方の手首を結構な力で強く掴まれて抑え込まれる。

それだけでパニックだというのに、耳の中に声を滑り込ませる様にして喋ってくる有くんの色っぽい声音に体がびくりとしてしまうのが悔しい。






有「でも悲しいな、俺がこんなにも想ってるのに…それを形にしてるのに…全く伝わらないなんて」



『ま、って……ちょ、』







何か彼の変なスイッチでも押してしまったのだろうか。いつもと明らかに違う。

力は強くて正に男のそれだし、何だか色っぽいし、そしてなんか…目が、なんというかその…熱っぽいというか明らかに肉食獣みたいというか。







有「……でもアンタも結構馬鹿だな。そんなに毎回毎回嫌がってちゃあ…いつか想いが溢れてしまうに決まってるのに」



『ぇ……え、』






つ、つまり有くんは私があまりにも毎回毎回そっけない態度で拒絶するから……我慢できなくなった的な？そういう感じ…ってこと？？


いやだとしたら私はどうすればよかったわけ！！？猛獣使いじゃないんだよ！！！！






『っ、あ！？』



有「まあここまできたら、ここまで拒否されたなら……おのずと強行手段となる訳ですけれど」






れろ、と首筋に急にぬるりとした有くんの舌が這う。彼の舌は赤くて、更にそれが色っぽさを加速させていた。いやもう完全に心臓に悪い。目に毒だ。













ー

第七百二十八訓→←第七百二十六訓

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す