【銀魂】空から女の子が降ってきました。18

第七百二十四訓 ページ34

地上へと出た螢ちゃんを見送って、満足したので吉原を出ようと銀時くん達に挨拶し歩いていれば。






土方「……終わったか」



沖田「ったくAは何だかんだお節介焼きですねィ」



『！あれ、待っててくれたんだ』






吉原の大きな門の前では、恐らく私を待っていてくれたのであろうトシと総悟が腕を組み佇んでいて。


…あ、でもよく見たらトシは気絶してる近藤さん引きずってる。妙ちゃんに殴られでもしたかな。






『いやー、色々ありましたねー！まあ近藤さんを回収できて何より』



沖田「でも勿体ないですねィ惚れ薬…一個貰っときゃ良かった」



土方「おめぇは一体何に使うつもりなんだ」






そうして全員揃ったので、屯所へ帰ろうと歩き出した。まあ近藤さんはトシに引きずられてるけど。






土方「はぁ、まあ何にせよこーゆー問題はもうこれっきりにしろよ」



『えぇ？そう言ってまた次やらかしても何だかんだついてきてくれる癖に』



土方「うっ、うるせぇ」



沖田「まぁそっちの方が俺としてはありがてぇですけどね。死ね土方」



土方「さりげなく殺すな」






二人の通常運転さと何だかんだブツブツ言いながらも問題事だろうと着いてきてくれる所に笑みがこぼれる。






沖田「帰りに餡蜜食べてきましょーぜ」



『おっ、いいね！勿論トシの奢りでー！！』



土方「はぁ！！？ふざけ、」



『えっ、駄目…？』



土方「っっ今回だけだからな！！！！！」






っしゃ！トシの奢りだー！！






『取り敢えず行きましょっか！』






まだ恋だとかはよく分からない。だから螢ちゃんの気持ちを完全には分からない。


けど、いつかはきっと分かる日が来るだろう。それが誰に対して向けられるのかは自分自身でも分からないけれど。





(でも、)





でも今は私の大切な人達と居られるならそれでいい。



馬鹿ばっかやって過ごせるなら、悪タレどもと一緒に馬鹿な事で笑えるなら、それで幸せ。



だから私に春が来るのは、もう少し先の話でいいかな？





(けどちょっと、ちょっとだけ。花の香りを嗅いでみたいなぁ……なんて)






.








土方「おい何ニヤニヤしてんだ、行くなら早く行くぞ」



沖田「土方ァ、餡蜜三杯奢れよォ」



土方「お前は遠慮という言葉を覚えやがれ！！」








『………っふふ。はーい、今行きますって！』












.













＿＿＿＿＿＿愛染香編、完










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