【銀魂】空から女の子が降ってきました。18

第七百十八訓 ページ28

月詠「螢」






爆煙の中、美しい花が一輪。

その花は傷を負いながらも決して友を落とすまいと手を絶対に離さない。









月詠「わっちは枯れる事も知らん花を美しいとは思わん。何度散っても返り咲く……だから恋(はな)は美しいのじゃ」





「螢」





「ぬしはまだ、何度だって咲けるさ」










……かーっくいー。


月詠ちゃん美人さんだしホントに良い女だなぁ、お嫁さんに欲しいくらいだ。まあ本人には断られてしまうのだろうけど。



でもさ、大切な友人の為に動くってんなら誰も文句言わないだろ？






＿＿＿＿＿＿ドォン！！！







『「「！」」』






もう一度撃たれた大砲。こちらに向かってくる最後の弾丸。これを壊せば安心だろう。



だが、月詠ちゃんは満身創痍。銀時君は螢ちゃんを背負ってるし私はそんな二人を支えてる。



＿＿＿＿＿＿ならば。









銀時「ハニーぃぃぃぃぃ！！！！！」



『「っダーリンんんんんん！！！！！」』










力振り絞って、踏ん張って。

月詠ちゃんは私たち三人を引っ張りあげて、私は螢ちゃんを抱き上げて、銀時君は思いっきり跳んで。






＿＿＿＿＿ドガァッ、






私は月詠ちゃんに掴んでもらい螢ちゃんごと屋根に着地し…銀時君を向かってくる弾丸の方に蹴り上げた。



さあ、行ったれダーリン。









銀時「いい加減にしやがれ、人のハニーにズッコンバッコン好き勝手大砲ブチ込みやがって」









彼が、木刀を振り上げる。









「俺のハニー達はもう一輪たりとも＿＿」









そして弾丸の目の前まで跳んで。









.












「散らさせねェェェェェェ！！！！！！」












＿＿＿＿＿＿ドガァァァァンッ、！！！！














弾丸を、斬り裂いた。

その爆風に巻き込まれないように月詠ちゃんと螢ちゃんを抱き締めて、爆風側に背中を向けた。






『っ、』






ゴォォォ、と広がる爆風。背中に熱を感じた……が、どうやら爆発は防げたらしい。





(銀時君は……)








＿＿＿＿＿＿ドガシャッ、！！








『！』



月詠「銀時ィ！！」






顔を上げれば、丁度銀時君が爆発を防いだ反動で吹っ飛んできて私達が居る屋根の後ろに突っ込んで行った。



螢ちゃんを庇いながらも彼が突っ込んで行った方へと行くと＿＿＿






『え』






いや、銀時君は無事だった。無事だったんだけど…










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