【銀魂】空から女の子が降ってきました。18

第七百十一訓 ページ21

そうして、少しばかり諦めかけた時。








＿＿＿＿＿＿＿ドカカッ、！！！！








『っ！』






沢山の愛染香を納めている器が、爆ぜた。
色魔たちが持っていた沢山の器も、クナイが貫き割れる。



その衝撃で、沢山の愛染香が上から落ちてくる。



火種もない状況でのそれは、ただの神秘的な空間だ。だがこれ、一体誰が＿＿＿＿＿＿








.









「___悪いが二度寝はしない主義なんだ」










『！』






いや、一体誰が……なんて問わなくても決まってるか。






「夢なら一人で見な、ハニー」



「甘ったれた香りはもう嗅ぎ飽きた……そろそろ目覚めの一服の時間じゃ」






桃色の雨の中で、彼らは螢ちゃんをまっすぐと見つめた。なぁんだ、そんな状態なら心配する必要なんて欠片も要らなかったみたいだね。






『＿＿銀時君、月詠ちゃん』






香を嗅がされ色魔の一員となった筈の二人が反逆を起こしたとなれば考えられるのは一つ。

……最初から色魔なぞになっていなかったという事。






螢「月詠ちゃん、なんで…貴方達は私の信徒に捕まって香をかがされた筈じゃ…？」






まあ、月詠ちゃんと銀時君はもう既に愛染香嗅いでたしね。意味無いか。






月詠「信徒？ほう、対した自信じゃ。もう吉原にはぬしに惚れていない者は居ないとでも」






…と、その時近藤さんが「賊共から明王様を守れー！」と螢ちゃんに突っ込んでいく。


あの人は演技っていうか本当に惚れてるっぽいな。






『思いっきり恥さらしてますね』



沖田「ありゃとっつぁんに処遇任せたら死刑なんじゃないスか」



土方「いや7000回ケツバットくらいで済むんじゃね」






そんな恥を恥ずかしげもなく晒す近藤さんの顔面に……








＿＿＿＿＿＿＿ドゴォッ、！！！！








『「「え」」』






それはそれは威力の強いパンチが決まる。ちょっと強すぎて引いた。



そのまま口元を引くつかせながら決めた人を恐る恐る見ると…






『……え』




妙「何デレデレしてるのよ！！愛染明王様、愛染明王様って…前は私のストーカーしてた癖に馬鹿みたい！」






…………妙ちゃん？あれ、妙ちゃん？？？






妙「ああムカムカする。なんでこんなにムカムカするの。ホントにムカムカなのかしら……もしかして…」






いやこっちがもしかしてなんだけど。






(……え、妙ちゃんもしかして愛染香で…近藤さんに＿＿＿惚れた？？)










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