【ポケモンSV】無個性を装う君 (ページ6)

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真紅　１－５ページ6

空港の手続きが終わって外に出ると昨日のグルーシャの話通り、ジムリーダーや四天王達が出迎えてくれた

チリ「A〜〜〜〜！出張お疲れさん！チリちゃんめっちゃ寂しかったわぁ！」

A「ありがとチリちゃん、ちょっと苦しいよ。」

急にガバっと抱きついてきたのは、じめんタイプの四天王チリだった。

深緑の長い髪をまとめ、スラッとした体型は男性のような見た目だが、れっきとした女性だ。

女性でありながらもかっこいい姿からは想像できないほどの明るい性格で

チリはAと同い年だ。

抱きついたことでバランスが崩れそうになるところを横にいたサーナイトが支えてくれた。

グルーシャ「ちょっと、放してあげたら？A苦しそうだけど。」

チリ「めっちゃいけずなこと言うやん。そういうグルーシャだってほんまはチリちゃんより寂しかったんやないの？」

グルーシャ「……サムいこと言わないで。」

チリ「照れとるわ。」

グルーシャがマフラーをぐいっと上に上げる仕草は、照れ隠しみたいでちょっと嬉しい。

やっぱり皆の前では素直になれないんだなと悟ると

今度はチリのズボンの裾を引っ張っている女の子がいた。

ポピー「チリちゃんずるいです！ポピーもAちゃんに抱きつきたいです！」

A「あ、ポピーちゃん。いいよこっちにおいで。」

少し腰を下ろしてちょいちょいと手招きすると、ポピーは目を輝かせて二度も抱きついてきた。

この子もはがねタイプの四天王で最年少だ。

チリも妹みたいに可愛がっていて、最初はむっとした顔になったけど仕方なさそうにAから離れたところは姉みたいだなと思ってしまう。

アオキ「…Aさん、出張お疲れ様です。」

A「アオキさん…いえいえありがとうございます。」

自然に顔を出したのは会社員とノーマルタイプのジムリーダーとひこうタイプの四天王という

３つも兼任しているアオキだった。

世間ではいつも無表情で仕事ができる人の印象が強いが

Aの場合、心配してくれる所と宝食堂の焼きおにぎりを中心としたご飯が好きなイメージが定着していた。

アオキが連れていたムクホークは同じノーマルタイプのチラチーノと仲良さ気に話している様子が見えている。