【ポケモンSV】無個性を装う君 (ページ4)

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真紅　１－３ページ4

ジムリーダーになってからは、最強と謳われたが彼が再起するのには時間がかかったのだそう。

なぜなら、ナッペ山ジムのとある挑戦者と戦ったことで少しずつ情熱を取り戻しているからだ。

彼とAが関係している理由は、考える必要ないだろう。

恋人なのだ。

きっかけは、Aに対するグルーシャの一目惚れと元チャンピオンのオモダカからの提案からだ。

Aは高校時代元彼から趣味を否定されたことがトラウマになり、男性との交際に怖気づいてしまったのだ。

だが、当時ジムリーダーや四天王をまとめているオモダカが

『貴方とお会いしたいという方がいるのです』と言われたのだ。

一目惚れだなんて、どうせ補正しているから数ヶ月経てば別れを切り出すだろうと思っていたけど

彼は、心を許した人にしか素直にならない。

一度好きになってしまえば、彼女が例え有名なモデルだろうが、趣味はコスプレだろうがで一言も棘の刺さる言葉を口にしない。

寧ろそんなAも好きだ、とサムい返事をしてしまうほどだ。

グルーシャ「…？A？」

A「あ、ごめんなさい。少しぼーっとしてました」

グルーシャ「そっか…、明日皆で空港で待ってるからね。」

A「ええ…おやすみなさい」

グルーシャ「ん、おやすみ。」

電話を切ると、窓の向こうからホテルが見えてきた。

思わず少し昔のことに思いふけっていて、自分でもイタいことを考えたなと思う。

まあ…彼や皆と再会できるなら、いいか。

「まほ〜」

A「マホちゃん…？」

太ももに何かがのしかかるものを感じて目線を下ろすと

苺のあめざいくをしたミルキィルビーのマホイップが寄ってきた。

この子は進化前のマホミル…、私が子供の頃からずっといる子だ。

そして、あだ名は『マホちゃん』と名付けている。

マホちゃんは昔から甘えん坊で、私に抱きしめられたり、撫でられるのが好きだ。

A「ごめんね、仕事であまり構ってあげれなくて。パルデアに着いたら、沢山遊ぼうね」

マホイップ「まほ〜♪」

クリームのような頭を優しく撫でると、マホちゃんは嬉しそうにAにしがみつく。

可愛すぎて声が漏れてしまいそうだったが、グッとこらえるA。

明日…楽しみ。