【ポケモンSV】無個性を装う君 (ページ2)

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真紅　１－１ページ2

ネモ「えーー！嘘でしょ？！」

オレンジアカデミーの中庭で驚いた声を上げたのは、生徒会長のネモだった。

ここはパルデア地方の学園、オレンジアカデミー。

アカデミーは年齢問わず、誰でも入学できるという有名な学校だ。

現在は放課後なので直ぐに自宅か寮に帰る人もいれば

まだ友人同士でお喋りしたり、スマホロトムで動画や音楽を聴いたりする人たちがいる。

そんな中、ネモは自身のスマホロトムに映された画面の内容を見て驚いた。

ペパー「おい…隣にいるんだからいきなり騒ぐなよ。びっくりしたぜ…」

ボタン「どしたん？なんか顔も嬉しそうだけど」

アオイ「ネモがポケモン勝負以外に嬉しそうにするなんて珍しいね。」

ネモの友人でもあり、ライバル同士である

料理好きのペパー、元スター団マジボスのボタン、そして新チャンピオンのアオイだった。

ボタンの言う通り、ネモは驚く反面嬉しそうな眼差しを向けていたからだ。

それは何故かと言うと

ネモ「三人共聞いて！あの『Rouge』の専属モデル、Aさんがパルデア地方に帰ってきたってニュースになってるの！」

ペパー「は！？Aさんて、確か１年に数回連続で表紙飾るぐらいの実力を持つ人だよな？」

ボタン「そしてこのアカデミーのOBで、うちらの学校の界隈では凄いレジェンドやん…」

アオイ「え？そんなに有名な人なの？」

三人の中でアオイだけ分からなさそうに首をかしげる仕草から、ネモ達は察する。

アオイはガラル地方から引っ越して来たから、彼女の存在は知らなくても当然のことだ。

Aという名のモデルは、現在決められた地方でのロケが多く

そのためパルデア地方に中々帰られずにいた。

だが今年から無事に撮影や取材が終わり、ようやくパルデア地方へと帰れることができたらしい。

アオイ「これだと、四天王さん達とかジムリーダーさん達が驚くだろうね」

ペパー「だな、ハッサク先生とかだと感動して号泣ちゃんになるレベルだろうな」

ボタン「いや多分、スター団の皆もなりそう。Aさんのファンだし。」

ネモ「因みに明日の朝から空港に顔を出すみたい。あーあ、私も会いに行きたいな―…」

アオイ「その時間帯は授業だもんね。」