人生、山あり谷あり超えていく ページ14
「はいよ、おにぎり。今日は天気が良いからねぇ。見廻りがてらピクニックかい」
「ありがとう、おばちゃん」
本当はただ、佐乃ちゃんと会いたくなかっただけ。
協力してなんて言われたら…きっと、ボロが出てしまう様な気がして。
それに、屯所に居れば隊長と会ってしまうかもしれないから。
「あれ、A。今日は総悟のインフル勤務停止明けだぞ?」←ゴリ長
「知ってます。それじゃ」
そう、だから。
余計にここに居たくないんだ。
固まっているゴリ藤さんに一礼し、屯所を後にした。
「Aちゃんが…冷たい…」
「ゴリ藤さん、突っ立ってねぇで下さいよ」←マヨ
「………」
.
.
最近の若いもんは、所構わずイチャイチャし出す。
そんな中、俺はおでん屋に入った。
今日も一人寂しく、呑んだくれってところだ。
「お嬢ちゃん、もうやめなよ…」
「…固いこと言うなよ…ヒック…おやじ、人生ってやつぁどうしてこんなに、苦しんだ…ヒッ」
「おっちゃん、いつも……え、総一郎くんに振られて100年目のAちゃん!?」
甘酒を片手に握りしめ、いやいや何処のおっさん?三丁目の田中さん?一丁目の山田さん?
そして帰り道。
「私から酒を奪うなぁあ、暴力反たぁあい」
「そっかじゃあ、俺はここで帰ぇるわ」
そんな風に言って、腕を解くとやはりバランスが取れないらしく、後ろに倒れ込む。
まぁ、俺くらいにいい男になると、夜に酔った女の子を置き去りになんてしねぇがな。
仕方なく横抱きにすると、抱き着いてきた。
「ぎんちゃんあったかぁい…ふふふ……ヒック」
「あー、そうだろそうだろ。それは銀さんの心があったかいからだ」
「ぎんちゃん好きぃいい」
顔を真っ赤にして、微笑む。
純粋無垢で真っ直ぐな笑顔。
「マジになるよ」
きっと、誰にも聞こえない。そう思ったが。
「旦那ってロリコンだったんだなァ。へぇ以外」
「……あぁ!たいちょー!たいちょー!!好きぃい…ヒッ…ク…」
「うんうん、何々。無理矢理飲まされて襲われた?
こりゃ、いけねーや。署まで同行してもらわねェと」
「どうしたら、そんな風に聞き取れるか教えて!?」
こりゃ、面倒くさい奴に会った。
この子渡して大丈夫か。このドS王子に。
「そいつ、引き取りまさァ」
「お宅の子の呑んだくれ代は、倍にして返せよ」
「これで足りやすかィ」
渡してきたのは1万円。
何を考えてだか。総一郎くんは。
233人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» 返信が遅くなり、すみません!!ご期待に添える自信はあまりないですが、書くのがすごく楽しいので頑張ります!! (2020年2月16日 23時) (レス) id: 88ef43b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごく好きです!(この作品も千さんも)(突然の告白) (2020年1月25日 23時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» すごく驚きました。すごく嬉しいです! (2020年1月25日 12時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» と思ったら1位だよ!!!!おめでとう!!!! (2020年1月19日 1時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごっっっ!!もう去年Aなってるんだよなぁ我。あ、関連作品ランキング2位おめでとう!!!!!! (2020年1月19日 0時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:千の歌を歌う人 | 作成日時:2020年1月1日 1時