マイエンジェルの御降臨 ページ2
大空Aの一日の始まりは早い。
日の出と共に目覚める毎日。
今日は週に一度の7番隊のみんなで素振りの予定……何だけど。
「うぉおおお!!!山ちゃんだけかぁああ!!
くそ野郎共ぉおお!!うわぁああ!」
だけど夜型の身体になってしまっているようで、身体が慣れなくて段差をを踏み外した。
「…大空隊長ぉおおお!!大丈夫っすかぁあああ!」
恥ずかしい……非常に恥ずかしい。
“「毎朝、毎朝うるせぇええ!!」”
「えへへ」
一気に開いた障子。
これが、私の週に一度のいつもの朝。
数時間後、次は沖田隊長の元へ。
可愛いんだよね、寝顔が!!よだれ垂らして寝てるの!天使の降臨なんだよ!!
「って……マイエンジェルは?」
部屋は最早、もぬけの殻。
屯所中探したが、何処にも降臨していない。
「………あ、いた!!マイエンジェ……」
「…沖田さん、朝から食事の量が多くないですか?太らないの羨ましいです」
そう笑うのは、新しい女中の佐乃ちゃん。同い年くらい。とっても可愛い。それにお淑やかで、つまりは私と正反対ってこと。
「運動量が違うんでさァ。あんたらとは」
仲良いよなぁ、二人。羨ましい。
私なんて、話しかけても大体無視だもんな。
「…あ、Aちゃんおはよう。朝ご飯食べに来たの?用意するね」
「おはよう佐乃ちゃん、沖田隊長、お隣失礼しますね!!」
「座ってから言うなよ。じゃ、ごちそーさんでした」
そう言って、天使は羽ばたいていく。
勿論その背中を追いかける………
「大空さん、朝食も取らずもうお仕事ですか」
ことは出来なかった。
やばい、背中に殺気を感じる。
振り返ると食堂の番人、別名おかんが微笑んでいた。
やっと部屋に戻って、沖田隊長の生写真を眺める。
「何で、俺の部屋にいるんですかィ?っつか、遺影みたいに写真立て掛けるのやめてもらいてェんですが」
「あ、沖田隊長ーー!!見廻り行きましょう?」
「嫌でさァ。今から寝るんでィ」
「……そうですか…じゃあ私は見守ってますね!!」
「…おい、ふざけんのも大概にしろよ?隊長会議、始まってんだよ」
「…うるせェんだよ土方。大空と一緒に死ね」
「そうですよ!土方さんタヒんで下さいよ!!」
「いや、お前もな」
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千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» 返信が遅くなり、すみません!!ご期待に添える自信はあまりないですが、書くのがすごく楽しいので頑張ります!! (2020年2月16日 23時) (レス) id: 88ef43b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごく好きです!(この作品も千さんも)(突然の告白) (2020年1月25日 23時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» すごく驚きました。すごく嬉しいです! (2020年1月25日 12時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» と思ったら1位だよ!!!!おめでとう!!!! (2020年1月19日 1時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごっっっ!!もう去年Aなってるんだよなぁ我。あ、関連作品ランキング2位おめでとう!!!!!! (2020年1月19日 0時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千の歌を歌う人 | 作成日時:2020年1月1日 1時