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本日のスケジュール。
二度目の五十嵐商事訪問。
時間、17時半。
終わり次第
「剛典、何この“会食”って」
終わる頃、腹減るでしょー？なんて
呑気に言っちゃってるけど、そういう問題？
それとも
“Aは俺の秘書だからね？”
何か企んでる？
「美鈴先輩がAに会いたいってさ！」
「えっ？野田さんが？」
それは剛典の誕生日の事だった。
「失礼します。Aさん、本日分です」
「ご苦労様です」
正午前、副社長室に届けられた郵便物の束。
特にその日は
剛典の誕生日だった事もあり
通常の郵便物以外に
華やかなグリーティングカードが沢山届いていた。
「今どきのカードって凄いのね」
花束の形の物や繊細な切り絵が表紙になった物
メロディーが何種類か選べるものや
センサーライト付き物もまで。
「どれ？みせて？」
剛典と肩を並べ
カードの進化と添えられたメッセージを
一通ずつ確認していたら
「A、これA宛てだと思う」
一枚のカードを
意味ありげに笑いながら私に差し出した。
宛名は剛典。
差出人は野田美鈴さん。
意味も解らず受取った私は
その内容に心から感激する事になる。
―岩田。またひとつオヤジになったわね。
Aさんに感謝を忘れず、頑張りなさい！
Good Luck! ―Misuzu Noda.―
「言われなくても感謝してるよA。
いつもありがとう」
これ以上無い程優しい瞳で微笑んでいる剛典。
私の髪は
その大きな手に撫でられていた。
秘書という職業は、いわば縁の下の力持ち。
どんなに仕事をこなそうと
結果が具現化する事はほぼない。
「野田さんて、素敵な女性ね」
副社長宛てのカードを、秘書が確認しない筈がない。
贈られた相手をチェックして
同様に贈り返すのが秘書の務め。
そこに込められた私への心遣いが
本当に嬉しかった。
五十嵐商事に出向く事を拒んでいたけれど
“粋”だと思える女性に
剛典が出会わせてくれたんだと感じていた。
「だから行くでしょ？A」
「…行こう、かな？」
「ん。行こうね？A」
それはまるで
嫌がる子供に餌をちらつかせながら
歯医者にでも連れて行く母親みたいな雰囲気。
どんなに
「YES」と頷いてしまう子供と
今の私ならきっと気持が通じ合えるはず。
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空(プロフ) - kotanonさん» 更新遅くなってすみません^^;ありがとうございます！３も、お付き合い頂ければ嬉しいです＾＾♪ (2020年6月24日 7時) (
レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
kotanon(プロフ) - 空さ〜ん☆更新ありがとうございます！！ これからの展開も楽しみにしてます♪♪ (2020年6月24日 0時) (レス) id: 3c70e90779 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ねーやんさん» お久しぶりです！お手間とらせてすみません^^;移行になります！よかったらまたよろしくお願いします＾＾ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» 行きましたよ―笑ついでにATMもｗｗ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ねーやん(プロフ) - わ…びっくりしました(笑)お久しぶりです。久々すぎても一度読み返しまーす(笑) (2020年6月21日 22時) (レス) id: 8f158f058f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空
| 作成日時：2020年3月8日 16時
