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001 side you ページ1

月末の締め日。

仕事が片付いたのは
21時を過ぎた頃だった。


気力も体力も使い果たした私達は
賑やか場所は避けようと
美鈴さんの幼馴染が経営しているBARにやってき
た。




「お帰り」

温かな照明と良質なソファーが配置された店内は、
初めて訪れたにも関らず心地よく感じた。


「隆二、この子強くないから弱めで何かお願い」


隆二さんとはじめましての挨拶を済ませ
美鈴さんはモヒートで
私はアルコール控えめのカシスソーダで乾杯した。


「んーっ!美味しい!」

「でしょ?今日は私が面倒見るから
 好きに飲んでいいわよ」






お酒は好き。
ただ、弱い。

記憶を無くした事も何度かあり
付き合って3年になる彼から怒られる事も
しばしばあった。



結果。


“外で飲むのは2杯まで”
“男とサシで飲むな”


と言われていて
美鈴さんはその経緯を知っている。


だから今日は、美鈴さんの言葉に甘えて
隆二さんのお酒を堪能しよう!



・・・と思っていたのもつかの間。




先に潰れたのは美鈴さんの方だった。




仕事も出来て信頼も厚く
綺麗で、凛としていて、

照れくさいから絶対に言えないけど
私は美鈴さんに憧れている。


お酒の席での振る舞いも完璧な美鈴さんが
潰れている姿はある意味レアで驚いたけど

心を許せる場所があるんだなって思ったら
なんだかほっこりした。



「美鈴さーん、帰りますよー?」
「・・・」
「・・・ったく。ごめんねAちゃん。
 閉店まで寝せといて俺連れて帰るわ」




その時だった。

開いた扉から冬の夜風が店内に流れ込んだ。


「いらっしゃいませ」


隆二さんの声につられてそちらを見た瞬間。

視界に入った光景に

“どくん”と心臓が鳴り、咄嗟に目を反らした。






幸せそうに肩を寄せ合う一組のカップル。




酸素がどんどん薄くなる・・・





「シャンパン2つ」

よく知った声が耳に届いた。

「乾杯」





確かめたい。



けど、怖い。







・・・でも。








一度深く呼吸をし

意を決して振り返ったその先で…





照れくさそうにほほ笑み合った二人は

触れるか触れないかのキスをした・・・






「こんばんは」


頭は真っ白だった。


私の存在にやっと気付いた彼は一瞬狼狽し
なのに直後
しっかりとした眼差しで私と視線を合わせた。



「・・・こんばんは」







他人行儀な挨拶。







それが、彼の答えだった。

002→



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設定タグ:三代目 , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ユキさん» ありがとうございます^^ライブは、このお話の030での登坂さん風に“ご想像で”です(#^.^#) (2020年1月27日 16時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さんのストーリー大好きです三代目perfectyearライブは観に行く予定はありますか?私は京セラ観に行きたいけど倍率凄く高いですね(´;ω;`) (2020年1月27日 12時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» 楽しんで頂ければ幸いです^^ (2020年1月26日 19時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 三代目メンバーのストーリー大好きです(*ゝω・*) (2020年1月26日 17時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shireyさん» ありがとうございます(^^♪ (2020年1月26日 13時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年1月18日 10時

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