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不意にピロン♪と電子音が流れ、作業に集中していた意識をこちら側へと戻せばインカムに着信が入っていた



『……はい、どうかした?』


「そろそろ晩メシやけど、Aは食堂来て食うのん?」

着信に応じる為にボタンを押せば、僅かなノイズと共に声が聞こえて来た



どうやら声の主はロボロらしい


『もうそんな時間か…申し訳ないけど、今日はいいや。知らせてくれてありがとう』


「さよか…無理せんようにな?」



まだ終わりそうにもなかったのでそれだけ伝えれば、適度に休む様にと言われて通信が切れた


必要のない場所を削ったり、説明の足らない場所を補完したりしながら作業を続けていれば、いつの間にかかなり遅い時間になっていたらしい


集中も切れた事だし、そろそろ作業効率も落ちることが予測できたので耳からインカムを外し、休憩の為に画面から少し離れた


一つ伸びをすれば肩や腰からパキパキと小さな音が聞こえる


目を酷使していたせいか目の前には無数の小さな星が舞っている様で少し気持ち悪い




「Aちゃ〜ん、そろそろ休憩した方がいいよ?」

目を閉じて椅子に体を預けていれば、書庫の扉が開いてひょっこりとしんぺい神が現れた


手には何やら手提げの籠を持っている様だ


『…ペ神が医務室から出るなんて、珍しいね』



「そうだね〜、ちょっと暇だったし…皆Aちゃんを気にしてたから来たんよ」


相変わらずちゃん付けなのを諦めてそのままにしておけば、ペ神はワタシの隣にあった椅子に腰掛けて籠から酒や料理を取り出し始めた

籠に入っていたのはおむすびとお酒、それにおつまみ用のチーズらしい


「ロクに休憩挟んでなかったでしょ?食事を取らないのも見過ごせないから、ちょっとでも食べないと」



『……分かったよ』


渡されたおむすびを口に運んでいれば、ペ神はお酒の缶を一つワタシ用にと開けてくれた



「そんじゃ、お疲れさまってことで…乾杯」

『ありがとう…乾杯』

こつり。と缶を軽くぶつけて口に含めば、ふわりとした甘さとアルコール特有の香りが抜けていく



「…渡しといてなんだけど、Aちゃんって飲める方なん?」


『一応、飲める方だとは思う』



余り沢山は飲んだことはないが、数本なら大丈夫なハズだ




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作品ジャンル:ファンタジー
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サキア(プロフ) - じゅーちょーさん» 了解しました、承諾します。等の意味で使ってます (2018年6月4日 0時) (レス) id: 4b79983a16 (このIDを非表示/違反報告)
じゅーちょー - すみません。41の「Si」ってどういう意味なんですか? (2018年6月3日 22時) (レス) id: 684c66f772 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルカ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c9dc1e2182/  
作成日時:2017年9月17日 2時

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