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「アレに噛まれんかったらエエんやな？」
神妙な顔をするゾムと言うのも不思議なものだが、生半可に食屍鬼を相手するより良いかもしれない
『そうだ。最低襲われたら手榴弾を別の方向に投げてしまえば音に釣られて隙ができる』
「オッケーオッケー、そんなら殺ってみよか」
幸いにも二匹の食屍鬼は離れた位置に居るため別々に相手することができる
『………始めよう』
ワタシはその場から離れた位置に居る食屍鬼の頭をハンドガンで撃ち抜いた
サイレンサーで音は抑えられているが、撃ち抜かれた食屍鬼は多少ふらつきながら漠然と此方に向けて走ってくる
しかし、ワタシも立ち止まって応戦するほど血の気は多くないので常に一定の距離を取りながら確実に食屍鬼の体力を削って行った
ゾムはどうしている、とそちらを見れば投げナイフを使いながら彼方も近寄らない様にやや手こずりつつも順調に殺っている様だ
そして視線を相手している食屍鬼に戻した時に、それは起こってしまった
ワタシの逃げている方向とゾムの戦っていた場所が運悪く重なってしまい、ゾムとワタシを追っていた食屍鬼がぶつかってしまったのだ
食屍鬼の皮膚は硬く、人同士がぶつかるのとは訳が違う
ゾムの戦っていた食屍鬼がタイミング良くもう一方の食屍鬼にぶつかってくれたおかげでゾムに狂牙が届く事はなかったが、不意の衝撃で頭を強く打ち付けてしまったのかゾムは昏倒してしまった様だ
『マズイ………これはマズイぞ』
「どないしてん？何やゾムのインカムが鈍い音の後から接続出来んのやけど…」
ロボロの方でも異変を感じたのか、やや不安げな声が聞こえてくる
『ゾムが食屍鬼にぶつかって昏倒、近くに食屍鬼が二匹縺れ合ってて近寄れない』
インカムの向こうで確かな焦りがロボロを蝕んでいる…そんなあまり考えたくない様子が見て取れる様だ
「うせやろ…食屍鬼は放置しても構わんからゾムだけでも何とかなりそう？」
それは縋るような声で、YES以外の返事なんて無い
ワタシの身を犠牲に…とも考えたが、最初の約束を思い出し断念した。グルッペンとトントンにあの世とか言う場所でまで説教(粛正)を食らってしまう…死して尚説教なんてゴメンだ
『…考えてみる』
少しも動かないゾムや縺れ合っている食屍鬼をどうするべきかと頭を巡らせていると急にゾム達の背後、ワタシから最も遠く離れた位置が爆発した
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サキア(プロフ) - じゅーちょーさん» 了解しました、承諾します。等の意味で使ってます (2018年6月4日 0時) (
レス) id: 4b79983a16 (このIDを非表示/違反報告)
じゅーちょー - すみません。41の「Si」ってどういう意味なんですか？ (2018年6月3日 22時) (レス) id: 684c66f772 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルカ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c9dc1e2182/
作成日時：2017年9月17日 2時
