46話 ページ48
あの夜以降、情けない自分を鍛え直すために学校を休み修行を続けていた。
そして、終業式があった今日は久々に学校に行き…あの子を探している自分がいる。
女子にも関わらず男子の制服を着ている黒髪のその子は妖怪やった。
妖怪は【悪】…滅するべき相手なのは分かっているが…
゛……それは…何も悪い事をしていない妖怪もですか?゛
どこか哀しげに彼女に聞かれたが返す言葉が見つからなかった。
皆と笑いながらただ日々を過ごし、仲間(人間)を私と一緒に守ろうと動いてくれていた彼女を…妖怪だからという理由だけで殺すなんてできない。
こんな事で悩んでいる私を見たらあの人はえらく怒るやろうな。
せやけど…
゛…貴女はちゃんと私達を見てくれている。してきた行いも無かった事にはせず…今こうして悩んでくれています。…ありがとう。゛
…とても優しくて暖かい微笑みやった。
心からの気持ちなのだと嫌でも伝わってきて…頭に置かれた手を払いのける気にもならない。
(…ほんまに……変な子や。)
終業式が終わってすぐ廃ビルに行き修行を開始しようとしたが…
「!……またや。毎日毎日……ありがたいな。」
修行道具を置いてある場所には1つの保冷バッグが置かれており、中身は様々な料理(ご飯付き)が入っている。
修行を開始してしばらく経った頃から日に2回 届けられるようになった。
置き手紙や猫を強調した弁当等からあの子やと分かったが…一度も姿を発見する事ができていない。
(………篠原さん…無理してへんかな?あ。このおひたし美味しい。)
食事を終わらせて休憩した後に修行を開始した。
一日でも早く強くなるために…
「ああ!!もう!!また微妙な!!外しとるやん!!才能ない!才能ない!!」
夕方になっても的の中心に当たる事はなく苛立ちが増していく。
おじいちゃんは私に才能があると言って修行させるためにこの地に送り込んでくれたのに…
そして…こういう時に限ってあの二人の事を考えてしまう。
(妖怪が絶対的【悪】なら…助けたりせえへんよな……篠原さんなんて…たまにお母さんっぽいし……ん?関係ないなそれは…)
「花開院さん?」
「!」
振り向くと彼が…奴良君が瓦礫の後ろから現れ近寄って来ていた。
「やっぱり…こっちにいたのか…」
「……奴良……くん…?」
この後、京都にいるはずのあの人達も現れ…私は選択を迫られることになる。
〜続く〜
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SORA(プロフ) - 天井凪さん» こんばんは!今作品は鋼の世界からリボーンではない世界へ転生した場合の話なので残念ながらリボーンのキャラ達はでてきません(;・∀・)ちなみにリクエストがありましたリボーンの番外編を作成中だったりします(゚▽゚)話数の関係でカットとなった話ですが… (2016年6月28日 0時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
天井凪 - ぬら孫ではリボーンキャラは出てこないんですか? (2016年6月27日 23時) (レス) id: e8b19dad5d (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - SORAさん» ありがとうございます!おはあさんですか~。成る程。原作知識無いんですか~。あったらあったで面白そうだなと思って聞きました。原作知識があってもなくてもSORAさんの作品は面白いので今後も期待ですね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 雪月花 舞姫さん» 毎度ありがとうございます(^^)!今回の名字は私のおばあちゃんの名字をお借りしました。祖母との二人暮らしの設定に決めた時にふと、猫好きだったおばあちゃんを思い出しまして…(。・・。)カエマシタ あと夢主に原作知識はありません( ̄∇ ̄) (2016年6月9日 23時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - 新作おめです!ぬら孫、1ページ目からすでに面白かったです!この世界ではクロームポジションって氷麗なんですね。相変わらず面白いですよ!あ、質問です。名字、前は水野でしたよね?変わった理由が知りたいです。あと、ぬら孫の原作知識ってあるんですか? (2016年6月9日 22時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SORA | 作成日時:2016年6月9日 18時