37話 ページ39
再び壁を錬成して振り向くと妖怪達の視線が私に注がれていた。
あれだけ暴れていた狸までもがガン見している。
自然と顔が引きつり汗が一滴流れた。
『……なんでガン見?』
氷「そりゃあ見るわよ!なに今の!?そんな術があるなんて聞いてないわよ!」
リ「さっきも反対側で壁が現れたが…あれはお前の仕業だったのか。」
『そうですけど…多種多様な技のオンパレードである妖怪の世界なんですからそんなに驚かなくても…』
そんな会話をしていると黙っていた玉章が奴良君に向かって刀を振り下ろし、彼はドスで受け流し面を斬りつけた。
鼻の上から左斜めに斬りつけられ右目が露わになり血を流す玉章に奴良君は静かに問いかける。
「玉章…それがてめぇの…百鬼夜行だ……ってのかい?」
「……。」
再び襲いかかる玉章とドスで受け止める奴良君は目を離すことなく話している。
「そうだよ…リクオ君…素敵だろう?ボクの……百鬼夜行は…」
「魑魅魍魎の主ってのは骸を背負う輩のことじゃねーんだよ!!」
「!」
その言葉を聞いた玉章の妖気は殺気は更に上がり体も大きくなっている。
奴良君は力負けし弾き飛ばされていくので背後に周りキャッチ、彼の右手を取り無理やりハイタッチした。
『はい。バトンタッチという事で行ってきます!』
「おい!待てA!」
大将の制止の声を無視して玉章のもとへと走り【念】をフル活用した戦いを始めた。
振り下ろされた刀を避けることなく自身の腕1つで防いだ私をその場の全員が驚き言葉にならなかったそうだ。
すかさず妖気を多めに纏った拳で玉章の腹部にぶつけ、殴り飛ばした。
「ぐはっ!?」
「「!!」」
『…なに寝ているんですか?まだ始まったばかりですよ。』
後に氷麗から聞いた話だと、この時の私は氷よりも冷たい目をしていたそうだ。
首「いま…何が起きたんだ?」
青「おいおい嘘だろ…あの刀を生身で受け止めてやがった。」
氷「……凄い。」
リ「…………。」
立ち上がる玉章は殺意をこちらに向け襲い掛かってくるが避ける事は簡単だった。
(遅い。妖力は確かに凄いけど…使い方が雑な上に動きが単調ですね。)
「貴様の相手をしている暇はない!そこをどけ!!」
『!』
刀を振るかと思ったらフェイントで回し蹴りをしてきた。
腕の妖気を増やし防御の姿勢に入るが後ろに引っ張られる。
『なっ!?…奴良君!?いきなり何を…』
「悪ぃが…こいつの相手は俺がする。……いや…俺がしなきゃならねぇんだ。」
『!』
179人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
SORA(プロフ) - 天井凪さん» こんばんは!今作品は鋼の世界からリボーンではない世界へ転生した場合の話なので残念ながらリボーンのキャラ達はでてきません(;・∀・)ちなみにリクエストがありましたリボーンの番外編を作成中だったりします(゚▽゚)話数の関係でカットとなった話ですが… (2016年6月28日 0時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
天井凪 - ぬら孫ではリボーンキャラは出てこないんですか? (2016年6月27日 23時) (レス) id: e8b19dad5d (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - SORAさん» ありがとうございます!おはあさんですか~。成る程。原作知識無いんですか~。あったらあったで面白そうだなと思って聞きました。原作知識があってもなくてもSORAさんの作品は面白いので今後も期待ですね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 雪月花 舞姫さん» 毎度ありがとうございます(^^)!今回の名字は私のおばあちゃんの名字をお借りしました。祖母との二人暮らしの設定に決めた時にふと、猫好きだったおばあちゃんを思い出しまして…(。・・。)カエマシタ あと夢主に原作知識はありません( ̄∇ ̄) (2016年6月9日 23時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - 新作おめです!ぬら孫、1ページ目からすでに面白かったです!この世界ではクロームポジションって氷麗なんですね。相変わらず面白いですよ!あ、質問です。名字、前は水野でしたよね?変わった理由が知りたいです。あと、ぬら孫の原作知識ってあるんですか? (2016年6月9日 22時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:SORA | 作成日時:2016年6月9日 18時