24話 ページ26
リーダーにはメールで参加できない事を伝え家に向かっている。
念の為に【円】をしながら走っているがクロの気配はしない。
着いてすぐに家の中からクロの気配を感じた私はドアを開け抱きついた。
クロは尻尾を振って頬を舐めてくれている。
『良かった。……本当に良かったです。ちゃんとお留守番してくれてたんですね…ありがとうクロ。』
「わん♪」
すぐさま戸締まりを確認して家を出た私はまた全力疾走で学校まで戻る。
(このまま行けばリーダーの番には……ふむ。…途中参加になりそうですね。)
心の中でリーダーに謝り走り続け、戻ってくると体育館からは大量の妖気が溢れている。
悲鳴まで聞こえてきてただ事ではないと思い中に入ると舞台には夜の奴良君と大きな犬の妖怪が戦っていた。
もちろんダッシュで舞台まで走る。
(よりにもよってこんな人の集まる場所で……っ!!)
奴良君が避けながら斬りつけていく。
だが爪による攻撃を避け相手の背中に着地した時に足を滑らせてしまう。
その瞬間に彼を巨大な尻尾が襲いかかろうとしていたので足にオーラを力を込めて奴良君の前へ出て防御した。
『ぐっ!』
(A!?)
「「!?」」
空中だった為に私は舞台の上に叩きつけられた。
ゆっくりと起き上がる私を奴良君や氷麗は近くまで来て心配をしてくれている。
「A!大丈夫!?」
『大丈夫ですよ。怪我一つありません!』
「無茶しやがって…だが、おかげで助かった。」
『どういたし…まし……?』
「どうした?」
私の視線の先には巨大な犬の妖怪がいる。
先ほどまでは必死で気づかなかったが…この妖気には覚えがあった。
こちらを同じくガン見している彼に…まさかと思い名を呼んだ。
『……犬神さん?』
「っ!!」
「「!」」
名を呼ばれた彼は顔を歪め一歩後退る。
私は逆に一歩前へと進み話しかけようとしたが…
『犬神さんですよね?なんで…「来ルナ!」…!』
牙を舞台にめり込ませ威嚇する彼は怯えているように見える。
戸惑う私を奴良君や氷麗は知り合いかと聞いているが答える前に巨大な爪が襲いかかってきた。
避けた私の目には苦しむ彼の眼を写し彼の一言が私の動きを一瞬止める。
「…ナンデ戻ッテキタ!」
『!』
その一瞬のうちに彼の尻尾で私は舞台裏へと叩きつけられた。
怪我はないが…頭が痛い。
「A!」
「てめぇ…よくも…」
倒れている私の耳には戦う皆の声が、犬神さんの叫びが聞こえている。
『〜っ!』
〜続く〜
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SORA(プロフ) - 天井凪さん» こんばんは!今作品は鋼の世界からリボーンではない世界へ転生した場合の話なので残念ながらリボーンのキャラ達はでてきません(;・∀・)ちなみにリクエストがありましたリボーンの番外編を作成中だったりします(゚▽゚)話数の関係でカットとなった話ですが… (2016年6月28日 0時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
天井凪 - ぬら孫ではリボーンキャラは出てこないんですか? (2016年6月27日 23時) (レス) id: e8b19dad5d (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - SORAさん» ありがとうございます!おはあさんですか~。成る程。原作知識無いんですか~。あったらあったで面白そうだなと思って聞きました。原作知識があってもなくてもSORAさんの作品は面白いので今後も期待ですね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 雪月花 舞姫さん» 毎度ありがとうございます(^^)!今回の名字は私のおばあちゃんの名字をお借りしました。祖母との二人暮らしの設定に決めた時にふと、猫好きだったおばあちゃんを思い出しまして…(。・・。)カエマシタ あと夢主に原作知識はありません( ̄∇ ̄) (2016年6月9日 23時) (レス) id: df83dcc9c9 (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 舞姫(プロフ) - 新作おめです!ぬら孫、1ページ目からすでに面白かったです!この世界ではクロームポジションって氷麗なんですね。相変わらず面白いですよ!あ、質問です。名字、前は水野でしたよね?変わった理由が知りたいです。あと、ぬら孫の原作知識ってあるんですか? (2016年6月9日 22時) (レス) id: 4714cfa3bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SORA | 作成日時:2016年6月9日 18時