【ぬらりひょんの孫】転生・・また転生（女主）

２３話 ページ25

最近の奴良君の周りには妖怪の護衛が増えている。
今日もまた５人の妖怪達が学校の各地に立ち監視、氷麗は奴良君の傍で護衛中だ。

(…四国の妖怪がなんでまた関東の奴良組を狙ってきたんでしょうか。)

氷麗や良太猫さんの話によると奴良組幹部の狒々様を手始めに、四国の妖怪が暴れているんだとか。
昨日にいたっては花開院さんの所に【ムチ】という毒の風を操る妖怪が現れ襲い…鳥居さんも【袖モギ】という妖怪による呪いで死にかけたそうだ。
そして、花開院さんの話を聞いて三郎猫さんの怪我はムチによるもので間違いないと分かり猫又組の皆も怒りを隠せないでいる。

(おばあちゃんが旅行中で良かった。…クロは家にいれば安全ですよね。)

仲間が友達が命を狙われたのだから家族も例外ではない。
いつ襲ってくるか分からない敵を気にしながら時間は過ぎて今は昼休みだ。
購買に向かおうとした時に知った顔が歩いているのを発見し追いかけた。

『犬神さん！』
「！！……お前…ここの生徒だったのか？つか男！？」

私の学ランを見て驚く犬神さんに説明すると「変わってんな。」と言われた。
何故ここの制服に身を包みいるのかを聞くと彼は目を逸らしながら…

「……別に。ただ暇だったから見学してただけぜよ。制服は変えねーと目立つからな。」
『なるほど。…暇人でしたか。』
「…………。」

暇人と言ったらムッとして睨まれた。
私は気にすることなく暇ならと、この後行われる【生徒会選挙演説】に誘ってみると…

「そんなくだらない行事サボっちまえばいいんだよ。俺はパス！」
『いやいや。１人だけ個性的な演説する人がいるんですよ。私も参加するんですけどね…サクラとして。』
「なんだ下っ端じゃねーか。」
『有能な脇役と言って欲しいですね。』

ドヤ顔で言うと「ムカつく顔」と評された。
それから数分後…話している最中に彼は何かを見つけたのかその場を去ろうとしたが、途中で振り向きある事を話しだす。

「…………。」
『どうしました？』
「……ここへ来る前に商店街の方でクロを見かけたぜよ。」
『え！？そんな…クロは家の中にいるはず…』
「どこか窓の鍵でも閉め忘れたんじゃねーか？…まあ、俺の勘違いならいいが。」
『そうですね。…帰って確認してきます。』

リーダーには悪いが家族を優先させてもらう。すぐに走って帰ることにした。

『犬神さん教えてくれてありがとうございました！』
「………ああ。」





この後…私は彼の正体を知ることになる。

２４話→←２２話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す